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初陣2

メルーシュとその仲間との戦いが幕を開けた。

メルーシュの連れてきていたモンスターはゴブリンとガーゴイルが500匹ずつと巨人が30体だった。

国1つを落とすには少なすぎる数だが今回の彼らの目的は火炎の国の力量の調査と本陣で攻め立てる前に

主力を少しでも削ることだった。

そのために選ばれた行動隊長がメルーシュである。

彼の得意魔法は水属性。

火の属性を操る魔法使いに相性が良く、行動隊長に選ばれるレベルとなると力量で相性不利を打ち消すのは難しい。はっきり言って焔に勝ち筋は殆ど無かった。

炎弾(えんだん)

火球がメルーシュ目掛けて飛翔する。先程から何発か打ち込んでいるのだが、1発も命中していない。

なぜなら、メルーシュは「水障壁(ウォーターベール)」でことごとく消火しているからだ。

火龍繚乱なら相手の障壁を打ち破る自信が焔にはあった。しかし、もし相手に今以上の防御手段があれば

ただ手の内を見せただけになってしまう。

奥の手をそう簡単に使うことは出来ない。

(正面突破出来ないなら、搦手でいくだけよ)

火炎大蛇(かえんおろち)

メルーシュの立っている地面からその名の通り炎で作られた大蛇が襲いかかる。

焔の得意としている魔法は炎に生物の形を与え使役すること。形さえできてしまえば、ありとあらゆる動きが可能で本来その予測できない動きによる奇襲性能が高いのだ。

決まった!! と焔は確信した。障壁内での攻撃が通ったという手応えが確かにあった。

「なるほど、そんな手もあるんですね。

てっきり、火力ゴリ押しの脳筋女かと思いましたが、

これは失礼」

メルーシュは涼しい顔をして焔の後ろに立っている。

先程燃えていたはずの服も体も焦げ目1つ存在しない。

「何をした」

焔も周りで見ていた火炎の国の者も動揺を隠せなかった。


レイは苦戦を強いられなかった。

数だけで見れば圧倒的不利なのだが、彼に宿った能力はそれを覆すほどの能力があった。

彼に宿った能力それは、「魔法大全(アナーキー)

全ての属性魔法属性を有し、これまでに作られた魔法による技能を操ることができる能力。

また、属性の違う魔法を掛け合わせ更なる技を生み出すことも可能である。

彼は町を出る前に複数の属性を扱えることは相手の隙を作る大切なカードであることを理解している。

レイを風属性だと思っていた焔がいい例である。

この世界の人々にとって魔法とは基本1人2属性である。

「火、水、風、土、雷、光」の中から1つと無属性のセットである。例外もいるが、全てを扱えることは本来ありえないことである。

レイは自身も熾火(おきび)の国の援軍だと思わせるために、火属性のみで殲滅することにした。

炎柱(フレイム)

ゴブリンの足元から炎が吹き出る。

本来は指定された1点から広範囲に吹き出すのだが、

レイのコントロールにより1匹1匹の足元から攻撃できるように調節しているのである。

地形のことを考えたのも勿論あるが無駄に魔力を消費することを防いでいるのだ。

瞬く間にゴブリンは()()した。

レイが気がつくと巨人達は距離を置いていた。

離れた位置から巨人達は持ってきていたのであろう砲丸を投げつけてきた。

直径50センチ程の鉄の玉は当たれば即死だろう。

巨人の投擲はかなり正確だった。

それ故にレイは火炎の国への流れ弾を気にする必要がなかった。

身体強化(ブースト)」 「炎柱(フレイム)

強化された体が出すスピードと自身の靴底から炎出したことにより、とてつもないスピードが生まれる。

それを利用し巨人達との距離を一気に詰める。

獄炎剣(インフェルノ)

レイの手に巨大な炎の剣が顕現し巨人を切り倒す。10体を倒したところで巨人達は全員でレイを取り囲む。

破裂(バースト)

握っている剣を天に掲げると剣の炎が四方に拡散する。炎は巨人を焼き付くした。


焔はメルーシュへの攻撃を再開しようとした。

しかし、動こうとした瞬間、触手に四肢の自由を奪われた。

「どうです。私のアクアウィップ(水の触手)

体の自由だけでなく、魔法発動も縛ることができるんですよ」

メルーシュの言う通り、先程から魔法を放とうとしている焔は何もできていない。

「このまま殺してしまいましょうか、それともテルさんのところに持っていった方がいいでしょうか。

どう思います?」

「知らないわよ!!そんなこと」

焔は先程から焦りが増している。相手の手のひらの上に自分の命がある。そのプレッシャーを押しのけることができるほど、彼女は大人ではなかった。

(ホット)

メルーシュはたちまち自身の体が燃えるような感覚に陥った。

咄嗟に体に水を纏う。それにより、焔を襲っていた魔法は解除された。

地面に落とされた焔は咳をしながらも魔法を発動した方を見た。そこには、メルーシュに手をかざしているレイの姿があった。

「焔、お前の全力をお見舞いしてやれ!」

レイの叫んだ言葉が理解出来なかった。

正確に言うならば、言葉の意味が理解出来なかった。

戦闘中幾度となく己の攻撃を打ち消した水を纏っている相手に何故そんなことをするのか分からない。

焔は考えることを辞めた。自身に彼の言っていることの意味は分からない。しかし今は彼を信じてみると決心した。

「火龍繚乱」

炎の龍が荒れ狂う。

魔法強化(マジックブースト)

龍の通り道を複数の魔法陣が展開される。

そこを通る度、龍はさらに凶暴さをます。

炎で形成された体は大きくなり突撃するスピードも増している。

横から展開しているレイの魔法は焔の技に今まで以上の力を引き出させた。

そしてメルーシュの水のドームと衝突し

爆発した。

体調を崩していたため数日おやすみしていました。

今回も楽しんで頂けましたか?

ブックマーク、感想、評価などしていただけると幸いです。

後書きに書くことに迷ってきたので雑学でも載せようかと思います。

「カモシカの汗は青い」

ではまた!

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