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物悲しさ

始業式

出席番号順に並ぶと

近くに彼がいた


彼の名前はまだ知らない

にしてもカッコいいなぁ

始業式で何があったかなんて

自慢じゃないけど

全く覚えてない。




「ハイ、始業式も終わったから

明日からは普通に授業ね」

そそくさと帰り自宅を終える人々を見て

 「嫌なクラス」

と呟いた


無言

無表情

冷酷な空気


このままで

先の体育祭は平気なのか?

合唱コンクールは?

笑顔が映える日は

来るの?



「百合!」

「やっと来たぁ…」

「ゴメンゴメン」

肩を2・3度叩く

「クラスどうだった?」

「超にぎやか」

「マジ!?いいなー」

「百合のトコロは違うの?」

「無言の嵐?」

「ヤバ(笑)」

「でも…」

「?」

「カッコいい人見つけちゃった♪」

私は百合にではなく

空に言った






次の日

教室はまた無言の嵐

カチャカチャ

教科書を机に入れ

鞄をロッカーに入れる


つっまんねークラス

心中で毒づいて

教室を後にする。



「アレ、百合」

「お?未佳[ミカ]

どうしたの?」

「教室にいにくいから出てきた」

「あー…」

一瞬の沈黙後

私が口を開く

「次の授業、何?」

「英語。

未佳は?」

「数学」

「あー…」

キーンコーン


チャイムを合図に2人は教室に戻る


物悲しさが後を引いていたコトは

気付かないフリをした


廊下は静かに冷たく続く

先の方は

まだ暗い。

各教室は、

静かだったり

うるさかったり


はたして

今 誰が未来を思い描いてるだろうか


この仲間達と過ごす未来を

誰が思い描いてる?

隣りに誰かがいるだろうコト

誰が想う?


この長く暗い廊下さえも

埋め尽くす人々の日々を

私は強く思ってる

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