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step1 有名Vtuberリーナにゃん

Vtuberに憧れる主人公の話を作ってみました!

結構Vtuber目指すのって大変なんですよ。

作者も一度始めようかと思ったりもしましたが流石に勉強不足でした。

それじゃあ出来れば小説の中で実現してみよう!と思い書きました。

どうあれ面白ければどう言われようと気にしません。読んでみてください!


俺の名前は一之瀬来電、十八歳の男子高校生だ。それと表向きでは部活動、勉強に励み進路に悩むただの学生。

そんな俺には一つ周りに隠して取り組んでいるある趣味があった。

それこそ今、動画サイトで話題のVtuberである。始めた切っ掛けは何となく先輩Vtuberの動画を見てから憧れを感じたからかな。

Vtuberとはバーチャルな二次元のキャラを使って素顔を晒されずに動画を投稿していく。勿論そのキャラを作るとか機材とか技術とか相応の金額、資金が必要となる。

だが俺はそこに関しては困らなかった。何せ俺は宝くじに当選して総額1億円を手にした。

最初こそ何に使おうかと迷ったがこの時前々からしてみたいなーと思ってたVtuberをこの際始めてみよう!と決意した。

後勿論、1億円の半分は親に譲った。


とその結果、両親は海外旅行へと行って早一年が立つ。そんで俺はと言うと.......



「皆さんこんばんはー!リーナにゃんの動画に来てくれてありがとー♪今日でVtuber始めてから一年が経つね。」


そう、このVtuberの名はリーナにゃん。デザインは黒髪のポニーテールキャラ。キャラ設定はお姉さんタイプ。そして名前の後ろにつく『にゃん』は視聴者の愛称を利用し今ではそう名乗っている。

そして勿論、この声は俺の声帯のものではない。だが、このデザインを考えたのは明らかに俺。

じゃあ今、このリーナにゃんのCVは誰なのか?


「今日も動画を見てくれてありがとー♪明日は生配信するから楽しみにしててね。Have a good night~(素敵な夜をお過ごしください)」


俺はそのリーナにゃんの昨日の動画をじーと見ていた。我ながら良い出来だと思う。

毎日部活動の時間を削減しながら頑張った成果だ。失うものも多いが得るものも多い。


だかな。何故、俺は今、Vtuberのプロデューサーをしているんだよ!考えていた理想と違うじゃないかーーーい!


本来考えていた理想とは俺自信がVtuberとして活動し有名になること。

なのに何故、プロデューサー何かしてるんだよコンチクショー!


涙が溢れだしそうだ。辛い。


「引き受けるんじゃなかったなーあの時。」


Vtuberを始めるに関して勉強していた俺はある日、一人の女性から電話が掛かってきた。それは外国人で俺の三つ年上の従姉だというのだ。最初は同じくVtuber好き通しの会話から意気投合し何と彼女は俺と同じくVtuberを始めたくてわざわざ外国から俺の住む日本に来たと言う。

そんで十分に身につけた技術が従姉にバレてしまいお願いを背黙れ見事に引き受けてしまった。

あの時のことは今でも鮮明に覚えている。従姉が可愛すぎるのとあの上目遣いでの頼みは爆発的にキツかった。


しかもその後、発覚したのが両親からの電話で従姉を家に住ませるとか言い出すし日本の大学に通うために日本に来たとか。

これが正しくテンプレート。アニメや漫画で起こる非日常茶飯事。

そんなの望んでないし消えろ!と言いたい。


「はぁ~でも文句を言っても何も解決にならないし何も始まらない。このまま続けていっても良いのでは?嫌々、そんなのは俺に対しての侮辱だ。決めたことはきっちりと果たそう。」


実は密かに自分のバーチャルキャラを作成している。Vtuberは基本女性アバターが多いに対して作成しているのは男性アバターだ。

最近では男性Vtuberも増えている。この流れで俺もデビューを果たさないと。


「そろそろ帰ってくる時間だな。準備に取り掛かるとするか。」


昨日の動画で言っていた生配信の準備に取り掛かる。生放送では良く放送事故等が多く警備も万全にしないと顔バレの可能性や周りの雑音が入る場合もあり得る。

普段の動画は編集やリテイクで何とか誤魔化すことは可能。生放送に関してはぶっつけ本番みたいなものだから俺も久々に気合いをいれた。


「たっだいまー♪らーい帰って来たよー!」


「ああ、お帰り。取り敢えずもう準備は終わっているから予定の時刻までゆっくりしててミレーヌ姉さん」


ゆっくりするように優しく接する。これが毎日の事だ。

俺はミレーヌ姉さんに対して優しくしてあげた結果俺になついている。


「わかった。らーい愛してる♡」


またまたキスをしようとしたがって。外国に住んでいたからキスは当然なのかもしれないけど日本に住んでいた俺からしたら恥ずかしく好きでもないのにキスされるのは抵抗感がある。

何せミレーヌ姉さんは外国人ながら日本語がペラペラに喋れる。

これもまた天才なのか。


「取り敢えず飲み物入れるけど何飲みたい?」


喉を渇いてそうなので飲み物をチョイスする。


「コーヒーお願いできるかな?眠たくて眠たくてたまらない~ほわぁ~。」


毎日バイトを頑張っている彼女。励まそうと声をかける。


「毎日お疲れなのにバイトお疲れ様。俺の為に本当にありがとな!でもバイトしなくても動画配信で資金集まってるしやらなくても........」


「嫌々、お礼しなくて良いよ。わたしはここに住ませてもらっているのと動画で集まった資金は使えないし自分でお金を貯めないと申し訳ないの。頑張っているのはきみの方なんだよ。」


頑張っているのは俺の方か......別に俺はやりたいことをやっているだけの事。

姉さんの方が本来大変な役回りだと思う。


「でも姉さんも頑張ってるからそこだけは言わせてくれよ。」


「もういつからそんな格好いい事言えるようになったの?大好きになっちゃうじゃない.....」


照れた姉さんの頬はぷう~と膨らませて恥じらう。その姿が何とも可愛かった。

外国人であるか髪はブロンドの金髪ロングでブルーアイの碧眼。美少女と言う分類に間違いなく入る。流石は外国人、美しい。


そろそろ時間も迫っているな。現時刻は21時45分でつまり後、15分で生放送を開始する時間となる。

準備完璧に済ませている。

後は俺たちの配置に着くだけだ。


「姉さん、そろそろ。」


「もうそんな時間?わかったー!」


動画配信に対しての配信用はルームに向かう。壁は防音で施され近所に迷惑をかけないように配慮している。

マイクやPC、ヘッドフォンなどあらゆる機材の設置も完璧。

俺の仕事はキャラを動かせるだけの担当となっている。

姉さんは声を担当をゲーム実況に関してプレイするのも姉さんの仕事。

そうしないとヤラセみたいでつまらないし面白さも無くなり違和感も感じる。

それだけは嫌いだ。


キャラを動かせる時、俺の動作によってバーチャルのキャラもそれに応じて動く。

つまり女性アバターを使っていることは女性の仕草、動きを完璧にこなさないと視聴者に不自然を与える。


プロ意識が高い?そう言った事をしないとミレーヌ姉さんに申し訳ない。変な噂が立てば全て俺に責任がくるようにしている。


プロデューサーは大変なのだ。ここ一年で他の配信者を見て学んだことなんだけどな。


「此方は準備オーケーだ。」


「うん♪わたしも大丈夫。それじゃあ始めるよ。」


321のカウントダウンにより生放送は開始した。


「皆さーんこんばんは~♪ちゃんと聞こえてる?聞こえてたらコメントお願いね。」


『聞こえてるよー!』


『ちょっと声が小さいかな?』


『こんばんは~リーナにゃん。』


『やっと始まったか。』


等それ以上の多くのコメントが流れていく。このコメントを打っている人達は所謂リーナにゃん信者、通称リーナにゃん隊と呼ばれている。

これに関しては視聴者投票で決まったものだ。


「今日は~皆で出来るトリカーをやっていきたいと思います。皆~準備できる人はわたしのサーバーに入ってきてね♪」


トリカーとは今、話題のゲームでありレースゲームである。グランプリなど数多くのコースがありVtuberの中では良く実況されている王道のゲーム。


「よーし!集まったことだし始めるよ。」


グランプリレースが始まり多くの視聴者と対戦をした。ゲームしている間は俺の仕事は特にない。だからその映像をただ傍観するだけ。

結果は三位。姉さんはゲームが上手でプロゲーマに筆頭する。

流石だ。


「ゲーム実況もこれにておしまい。次は視聴者によるお便りやメッセージなどをわたしが答えれる限り答えるよ。」


無事ゲームの方は楽しく実況し成功した。続いてはお便りコーナーか。

このコーナーの多くは良く激しい。


「えーと、カエルン子さんからのメッセージ。リーナにゃんは普段どのような生活を送っていますか?私はリーナにゃんの動画を毎日楽しみに見ています。応援してます。ありがとうございます♪えーとわたしは普段はバイトなどで忙しくてハードスケジュールで頑張ってます。」


リーナにゃんの言うとおり、姉さんは大学にバイト、そして動画配信で忙しい生活をしている。

それをフォローしているのが俺だけど。


「あっ!えっとえっとちょっと聞いてね♪この前ね、友人の結婚式に外国に戻ったんだけどその帰りに夜中一人だったから物凄く不安だったんだけどわたしの知り合いの方空港で待っててくれて、別にわたしは迎えに来てとか言ってないのに居たの。その時、なんて好い人なんだろうと思った話があったんだぁ~♪」


おいおい、そのエピソードって1ヶ月前のあれか?因みに知り合いの方は俺です。


『誰だ?その知り合い』


『リーナにゃんに気安くするな!』


『イケメンだね~その知り合いの人』


『お前たちも見習えよ!』


等々、大半は誰がその知り合いの人とか男だな、とか勝手に理論を始める視聴者。

流石は有名Vtuberリーナにゃん。こう言う生放送の時に凄いぶっ飛んだエピソードを話す考え無しだ。

そのエピソードの大半に俺も参戦しているのは流石に視聴者も気づかないだろう。


「そろそろ明日もお忙しいのでここで生放送を終了しまーす。皆さんお疲れ様でしたー♪」


『お疲れ~』


『お疲れ様でした』


『おつおつ~』


『次回の生放送はいつ?』


多くのコメントが流れている中、姉さんはマイクの電源を切った。

最後まで気を抜いてはいけない。たまにこう言うミスもあり得るこそ確認はしっかりした。


「お疲れ様。眠たそうにしてるし後の事は俺が処理する。風呂でも入って寝ろよ。」


「うん。わかった。そうするよ。らーいもゆっくり休んでよね。」


心配されたのか不安そうな顔で俺を見ていた。


「気にするな。姉さんの方が良さそうよっぽど疲れが溜まってるし。」


眼をこすりながら部屋を出ていく姉さん。これ以上の無理は無いようにしないと心配されるし早めに片付けよう。

片付けに取り掛かり今日の日は終わりを迎えた。



次の日、俺は学校があるため登校する。俺の通う学校は私立三良坂学園。至って普通の進学校だ。

学年は勿論三年のAクラスで今、教室に向かっている。

扉を開けて普通なら挨拶を交わすが俺にはそう言う友達など居ない。

最近では部活動にもサボったりしているため部員たちからは不満さえも感じられている。


机に座るとそこは何時もの自分。何の特徴もなくただ時間だけが進んで行くような雰囲気にかられる。


「おい!昨日の動画見たか?」


「見た見た。凄いよなぁ~ゲームは上手くてトークは面白い。何せお姉さんキャラだぜ」


「声も可愛いし絶対中身は美少女だと思う。」


何の話をしているんだ?

向こう側で男子たちが話に盛り上がっている。


「ねぇねぇ、この動画面白いよね。女性の私でも気軽に見えるんだもの。」


「私、去年から見てるけど毎度毎度どんどんクオリティーが上がってて凄いよね。」


等、女子たちの会話も男子に似た内容。もしかするとオレらの動画では無いよな?

確かに有名だけど今だチャンネル登録者数は五万人程度だ。学校で話題になることすら今まで無かった。

多分違う。多分別の配信者だろう。

頭の中で変な暗示をしていた。だが、それも次瞬間、明らかになる。


「おーす!お前らおはよう!」


扉を開けクラスの皆に挨拶をする男。この男はクラスヒエラルキー最上位のリア充と言っても過言ではない男。そして.....


「おっす!ライ。今日も元気かー?」


「ああ。元気だけどどうしたんだ?朝からテンション高いな辰海。」


こいつの名は剱崎辰海。成績は優秀でスポーツ運動神経万能。そしてイケメン、格好いい、リア充。

生まれたときから人生の勝ち組ともいえる存在。

だが、俺にとっては唯一の親友である。中学の時からの付き合いだ。

そんな親友がやたらテンションが高い。良いことでもあったのか?


「ライ、聞いてくれよ。知ってるか?この動画。」


辰海は俺にスマホの画面を見せてくる。その画面に映っているのは.....


「えーともしかしてVtuber?」


画面に映っていたのは正しくリーナにゃん。あえて俺は知らない振りをした。


「ライ知らないのか?今話題のVtuberリーナにゃん。今、急上昇に載っている有名Vtuber。」


「へぇ~そんなに凄いんだ。俺も今度見てみるよ。」


「そうすると良い。ああそれと今度お前んちに久しぶりに行って良いか?」


辰海にそう言われたときビクッと震えた。

何?辰海が俺の家に遊びに行きたいと申し出るとは懐かしいな。昔は良く家に呼んで遊んだりしていたな。


「ああわかっ.....ちょっと待てぇーい!」


クラスヒエラルキー最下位の俺が突然大声で言ったため周りからは不自然に見られてる。


「おっほん。それでなんで俺の家に?」


「いや、久々にお前んちに行ってゲームでもと.....」


「な、なんだ~そう言うことか。ああ良いぞ明日か?」


「まあそんな感じだな。」


取り敢えず周りからの視線も興味を無くしたのか外され話も纏まった。

でも一番の問題は何でリーナにゃんがこんなに有名になってしまったんだよー!

俺ではなく姉さんが。

俺は絶対にVtuberになって有名になってやるんだからな!!

己の胸に刻み決意した。


読んでいただきありがとうございます。どうでしたか?面白ければ感想をください。

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