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特別編~お菓子をくれなきゃ、魂盗るぞ☆ーーえっ?!ナニソレ、こわい。

タイトルとは違いほのぼの系です。本編とはあまり関わりがありません。

皆さんこんにちは優です。

10月31日はハロウィーーンですね。伸ばしたことに意味はありません。


ハロウィンといえば子供たちが仮装をして、お菓子を貰いにいくというイベントだったと思うのですが、最近では街を挙げてイベントをしていたり、大人の人たちが仮装して楽しんでいたり(仮装出来る場所は多くはないようですが)と、日本特有のイベントの内容が変化して今に伝わっていると僕は思います。まあ、楽しいのならそれでOKなのですが。


さてさて、いつもの空間もハロウィンバージョンにしています。

木の枝に直接ランタンを吊したり、木と木の間に糸を架けてそこにランタンを吊したり、幼稚園児ならすぽっと入ってしまいそうな大きさのカボチャをジャック・オ・ランタンに見立てたりしています。

そして、空には満月が輝いています。

全て魔力で造り上げました。


いや~、やっぱり魔力ってすごいですね。


そして、今回は来店して頂いたお客様も少なく、常連さんもまだいないので、告知なんか出来る筈もなく、独りで楽しんでいます。…寂しくなんかナイヨ?


と、思ってたのにこの状況はどういうこと~(汗)

一人でぼーっとしていたら、いきなり大きな鎌を担いだ美少女が入ってくるではありませんか。

何事か~って思うよね~。

とりあえず冷静になって、挨拶してみよう。


「こ、ここ、こんにちは…、」


いや、めっちゃ動揺してるぅ~。

いやだってさ!目の前に自分の身長より大きな鎌担いだ少女がめっちゃこっち見てるんだもん!動揺するなってほうが無理でしょ。


「……ん」


挨拶短っ!…いや、まあ、良いけどさ…。


「あの~貴方はどうしてこちらに?」


「…ん、なんか、歩いてたら、ここ?に、来てた」


ですよね~。そういう所だしねここ。

でも、ここに来たってことは何かお悩みが…?

とりあえず話しを聞いてみましょう。


「あの、何かお悩み事などございませんか」


「……?」コテンッ


あらかわいい、首をコテンッと傾げる動作がなんともかわい…じゃなくて。とりあえずこの子にここの説明をしました。


「…ということです」


「…ふーん」


えぇ~、反応うっすいよ~。まさかのお悩み事ナシですか。だけど、ならどうしてこの子はここに来たんだろう。なんか別の条件でもあるのかな~…


「…悩んでること、ある…」


あったの~!?反応おっそいよ~!?

…どうやら悩みはあったそうですハイ。


「私、死神…」


ワーォ、すんごいカミングアウト、てかっ、いきなり!?




この子は、ナディッサちゃんといって死神らしい。

えっ!僕、命刈り取られちゃう?!…と思ったら死神が命を刈り取るのは誰でも、という訳ではないようです。死神が命を刈り取るのは、寿命が尽きた人や神様の逆鱗に触れてしまった人だけらしい。

…ていうか、神様の逆鱗に触れるって何したらそうなるんだ…。

だって僕があったことあるのって、ゆるふわっとした女神様やおっちょこちょいな女神様なんだもん。怒っている姿が想像出来ません。

あれ?そういえば僕、女神様としかあったことないよ?男の神様は?そういえばお客さんも女性が多いような…。


……よし、考えても仕方ない。とりあえず悩みを聞きましょう!


「…ねえ、聞いてる?…」


「…」


えっ…、まさか一人で勝手に盛り上がってた時に肝心な事話してた?


「…聞いて、なかったの?」ゴォォ


「…」ダラダラ


やっ、ヤバい全く聞いてなかった。なっ…なんか黒いものがナディッサちゃんから出てる?!

誰かナディッサちゃんがどんな話ししてたのか教えて~?!


…まあ、二人だけの空間に答えを教えてくれる人などいないので素直に謝りました。


「…聞いてませんでした!スミマセンでした!」ドゲザッ、ゴンッ、


…土下座で。そりゃあものすごい勢いで。あっ、ちなみにゴンッ、ってのは勢いをつけすぎた僕が床におでこをぶつけた音です。痛い…(ノ_・。)


「…ハア、じゃあ、もう一回だけ、話す、今度は、ちゃんと、聞く…」


あっ、あれ?なんだか許してもらえた。ナゼ?

そ、それよりも、

よ…よし、今度はちゃんと聞くぞ!




どうやらナディッサちゃんは自分が死神であるため、殺したくなくても死神の掟として、寿命が尽きた人を殺さなくてはならず、それが原因で人々から恐れられているため、友達が出来ないのが辛いらしい。

…ん?友達が出来ないっておかしくない?そもそも死神って人といっしょに暮らしているものなの?

その事をナディッサちゃんに聞いたら、普通に人達に紛れて暮らしているとのこと。…何でもありですね異世界…。

でも…これは僕にはどうしようもない問題ですね…。僕に出来る事といったら…。


「良ければ僕とお友達になってくれませんか?」


僕だけでもこの子の友達になってあげられる位しかない…。


「えっ…」


やっぱり今日出会った奴にいきなり友達になろうよ!だなんて言われたら不審に思うよね…。


「やっぱりいきなりは失礼でしたか?」


「ううん…、…私と、友達に、なって、くれるの?…」


「うん、君さえ良ければ」


「私、死神、…だよ?」


「友達になるのに死神かどうかなんて関係ないよ」


そうだ、実際に友達になるためには種族が違ったっていいじゃないか。


「……っ!」


「それに、ここでは人種差別は絶対に許さないからね」


「……、私とも、友達に、なってくれる?」


「もちろん」


「…ふーん」ヘニョ


またかい!? あっ!でも頬が緩んでる!

…素っ気ないふりして実は嬉しいんだね。かわいいな~。


よし、じゃあナディッサちゃんにサービスしちゃおうかな。


「はい、これお友達になった記念にサービスだよ」


「…これは?」


「今日限定パンプキンプリンです」


「…今日限定?…なんで?」


「今日はハロウィンだからね」


「…ふーん」


その後、ナディッサちゃんはパンプキンプリンを食べてくれました。

食べてる間は沈黙が流れたけど気まずくなることはなかった。…パンプキンプリンをパクパク食べてる姿が小動物みたいでとても和んだ。かわいい。


「…ふぅ」


あっ、食べ終わった。


「……ごっつぁんです」


なんでやねん?! ズザァー


「そこは『ごちそうさま』じゃないの!?」


「?」キョトン


いや、キョトンじゃなくてさ。かわいいけど、かわいいけど!?


「普通がいつもあるとは思わないほうがいいよ、少年」


めっちゃ喋り方流暢だったー?!


「…ふふっ」クスッ


あっ、笑った。やっぱり美少女は笑っているほうがいいよね。


それにつられて一緒に笑顔になりました。


今日、友達がいなかった死神の少女に初めての友達が出来ました、マル。

なんとかハロウィン中に投稿出来ました。

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