7、それってどんな乙女ゲーム?〜ジャンルのお話〜
ジャンル別日間一位、びっくりしました!
読んでくださってる方、評価してくださった方、ブクマしてくださった方……皆様本当にありがとうございました。
マイペースで頑張ります。
そもそも乙女ゲームとはなんぞや?
女性向けゲームというカテゴリーの中の、女性を主人公として、男性キャラクターとの恋愛をテーマにしたゲームの総称のこと、だという認識です。
今回はその乙女ゲームの中で採用されているゲームジャンルのお話をメインにシステム的なことに触れてみたいと思います。
一口に乙女ゲームと言いましても、大きく『恋愛シミュレーション』と『恋愛アドベンチャー』の二種類に分けられます。
恋愛シミュレーションと言うのは『勉強』『部活』『バイト』などのコマンドを実行して各種パラメータを上げていくゲームです。
このタイプのゲームでは強制イベント以外はパラメータの数値と好感度によってイベントが起こる仕様であることが殆どで、それ故にゲーム性はやや高めです。
ただしシミュレーションパートのスキップなどができないと周回も考慮すると攻略に時間がかかってしまうのが難点と言ってもいいでしょう。またシミュレーションパートが単調だったり動作がもっさりしてると作業になってしまって、うんざりすることも……
パラメータ数値は好感度にプラスして攻略対象のEND条件になっているものも多く、キャラクターごとに注目パラメータが設定されているのはお約束。特にメインヒーローになりますと、かなりの高スペックが要求されることも珍しくはありません。
つまり恋愛シミュレーションゲームとは攻略対象の好みに主人公を育成していくゲームであるとも言えます。
次に恋愛アドベンチャーについて。
よりストーリー性を重視したタイプであり、テキストを読み進めていき提示される選択肢を選ぶことによって、好感度を上げたりフラグを回収したりしてENDを目指します。
共通ルートを経て個別ルートに入るものや、プロローグ部分のみ共通であとは攻略したいキャラクターを選んで個別に進めていくものなどがあります。
大半がノベル形式であり、ゲーム性は殆どありません。
利点としては既読スキップなどを駆使すれば、プレイ時間を短縮することが可能なことが上げられます。ボリュームにもよりますが、時間さえあれば半日でコンプ、ということもやろうと思えばできます。
作品によっては一度見たイベントは選択肢があるものはそこだけ選べるようにして、あとは丸々スキップできるものもあります。
こういう便利機能はユーザーに好評ですね。アドベンチャーゲームなら最低限でもクイックセーブ(一時セーブ)、クイックロード(一時セーブからのデータロード)、バックログ機能、高速スキップは実装して貰えるとありがたいものです。
ノベル形式なのでライターの力量に頼ることが多く、この手のゲームはライターの文章そのものが合わない、または素材が良くても調理方法がまずかったりして、そういう作品に当たってしまうと読み進めるのも苦痛……ということになったりもします。
こういうのってキャラクターへの萌えや愛だけじゃ乗り越えられないこともあるんですよね。
最近の乙女ゲームは恋愛アドベンチャーが主流ですが、アドベンチャー要素とシミュレーション要素を組み合わせた作品などもあります。
テキストを読み進めるだけだとゲーム性が皆無になりがちなせいか、リズムゲームやクイズなどのミニゲームを組み込んでいるものも珍しくはありません。ミニゲームの結果が好感度やENDに影響したりするので、なかなか侮れない。
数は少ないですがRPGの乙女ゲームもあります。
実際プレイした者の感想としてはRPGで乙女ゲームを作ろうと思ったら、よほど上手く作らないとプレイが辛いジャンルだと思いました。
RPG開発に携わったことのあるスタッフがいなかったんじゃ……というゲームを過去にプレイして以来、そんな気持ちが拭えません。ええ、MAPを開いた筈なのに、あまりに大雑把すぎて自分がどこにいるかわからなくなるとか目が点になりましたよ。
これまで出た乙女ゲームRPGはなんちゃってRPG感が強いです。
シナリオはまずくなくても、RPGとしてのシステム周りがお粗末だと周回プレイに支障を来たします。
周回必須の乙女ゲームでこれは辛い!
なので個人的な意見ですが、乙女ゲームにRPGというジャンルは合ってないじゃないかと複数作品プレイして思いました。
マルチエンディング仕様乙女ゲーム要素『も』あるRPGの方がよほど楽しめます。
この見解を覆してくれるような乙女ゲームRPGがいつか出るといいな〜、とも願ってやみません。
なろうで掲載されている乙女ゲーム物って、元となっているゲームのストーリーの概要は書いていても、ジャンルやシステムなどについては触れてないものも多いな〜という印象です。
『乙女ゲームの世界』であることが重要なのであって、ジャンル自体想定していない、そこまで語る必要はないということなのかもしれませんけれど。
たまに『元になった乙女ゲームはどんなシステムだったんだろうな〜』って思ってしまうことがあります。
面白い作品だと、それを考察するのも乙女ゲームユーザーとしてはなかなか楽しいですね。
次回は乙女ゲームでのヒロイン造形などについて触れる予定です。