幕間 とある誰かさんの独り言2
謎の女性、再び。
ごゆっくりお読みください。
真っ白な世界に、一人の女性の笑い声が響く。
「あっはっはっは! 中級魔法でクレーター作るなんて、この娘もなかなかやるわねー!」
パソコンのディスプレイに映し出されるものを見て、横向きに寝っ転がって腹を掻くその姿は、しかしながら一片のだらしなささえ感じさせない。
それは、彼女の圧倒的なまでの美貌ゆえ。
「んー、それにしても、樹海の方は静かねぇ……もう大騒ぎになっててもいい頃なんだけど」
女性がキーボードを叩くと、ディスプレイが切り替わり、画面いっぱいに深緑が広がった。
ズームアウトしていくと、それが広大な森林であると理解できる。
その森林の深部には雲を突き破る程に巨大な樹木が聳え立っていた。女性はその異様ともとれる光景には目もくれず、ジッと画面を眺める。
「……もしかして、あのオモチャ壊れちゃったの? 折角色々と弄ってあげたのにー」
静かな樹海に、愚痴を零す女性。
「ま、そこら辺にいた魔物だったし、仕方ないか」
だが、すぐに気を取り直してディスプレイを元に戻す。メガネの少女が、豪奢な服装の中年男性に注意されてる場面。
「この娘も遠からず動かなきゃならないんだし、私が手を加えるまでも無いかな。それまでは退屈を楽しむとしましょー!」
そう言うと、この世のものとは思えない程の美しさを備えた女性は、ゴロゴロと転がり始めた。
彼女にとっては、唯の遊び。暇潰しに過ぎない児戯。
それが自身を苦しめることになるとは、彼女は微塵も考えていない……
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