異世界召喚?
初投稿になります。適当に読んでいってください。
手渡される紙には三桁の数字が並んでおり、「順位」と書かれた欄には1以外の数字はない。
俺はその紙を適当に折り畳んで鞄にしまう。
担任が教室を出て行った後も、クラスメイトたちは騒ぎ続けている。さっき渡された模試の成績についてだろう。自慢する者もいれば、低い点数をネタに笑いをとろうとする者もいる。
帰ろうと思って席を立つと、後ろから声をかけられる。
「渡良瀬くん」
足を止めて振り返ると、そこには真面目そうなメガネの少女。
「ん、御堂か。何か用?」
声の主はクラス委員の御堂 栞。このクラスの中で俺に話しかけてくる数少ない変わり者の一人。
「今回の模試の調子はどうだったのか気になったの」
何だ、そんなことか。前回の模試の時も同じこと聞かれた気がする。
「いつも通りだったよ。それじゃ」
立ち去ろうとすると、背筋が寒くなるような気配を感じ、思わず振り返ってしまう。
そこには先程と変わらぬ様子の御堂が立っている。
「……どうかした?」
訝しげな目で見られる。気のせいだったのか……?
「……いや、何でもない」
気のせいだったということにして教室の扉に手をかける。
その瞬間、視界が暗転し、俺の意識は途切れた。
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冷たさ。
最初に感じたのはそれだった。
背中に当たるものは冷たく、固い。
どうやら自分は仰向けに寝転んでいるようだと分かり、一体何故そんなことになっているのかと思いを巡らせた。
そうだ、教室から出ようと思ったら、いきなり目の前が真っ暗になって……
貧血でも起こしたのかと思い、寝転んだままゆっくりと目を開く。
すると、飛び込んで来たのはメガネを挟んで俺を見つめる潤んだ瞳。
……このメガネ、御堂か。つーか顔近いな。
「よかった、目が覚めた……」
そう言って安堵の溜息を吐く御堂。いや、近い近い。思いっきり息がかかってる。
「……とりあえず、退いてくれるか?」
言われてやっと気づいたのか、慌てて離れる御堂。
上体を起こして周りを見ると、そこが教室でないことは明らかだった。
何かしらの建物の中なのだろう。形容するなら「神殿」。静謐な空気が流れている。
俺たちがいるのは周りから一段高くなったステージのような所。幾何学的な模様が刻まれており、その線は淡く発光している。
ステージを取り囲むように白いローブを着た人たちが地面に倒れ伏しており、ピクリとも動かない。片手には杖が握られている。
その中にあって一人だけ、立ち尽くす少女がいた。
少女は涙を流しながら、それでもはっきりとした声で、耳を疑うようなことを言い放った。
「勇者様。どうかこの国をお救いください」
誤字・脱字などがありましたら適当にご指摘ください。