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やる気ゼロ学生のLAST RUN  作者: 静寂の月光
8/9

part8――last lun2――

さて、リレーの決着です

雅人は勝てるのか!?

「会長、俺と勝負しよう。負けたら星風を諦める、でどう?」


 気が付くと、俺はそんなことを口走っていた。

 周りから、何言ってんだこいつ、みたいな視線を向けられるが気にしない。

 けど、これだけは譲れないのだ。

 これくらいの覚悟がないと、星風は俺を見てくれないし、会長にも勝てない。

 そんな気がした。

 会長は驚いた顔を浮かべている。

 が、不敵に笑顔を浮かべ、答えた。


「いいぜ。今、開いている差はハンデな。それくらいしないと話にならない」


 軽くうなずくと、俺はクラスの席にいる星風を見た。

 最後とあって、必死に応援している。

 それを見て、俺は覚悟を決めた。

 ……絶対に走り勝つ。

 まさか、運動の嫌いな俺がここまで真剣に走る日が来るとは。

 自分でも夢にも思わなかった。

 そう考えると、肩の力が抜けてくる。

 たぶん、最初で最後の本気のリレー。

 やれることはやってやる。

 第四走者が最後のコーナーを曲がり、こちらに来た。

 悔いのないように。

 そう心で唱えて、バトンを受け取り、走り出した。


 最初から本気で飛ばす。

 今日すでに二百メートル走を走っててよかった。

 大体どのくらいの距離かを把握しているから、始めから飛ばせる。

 クラスの方から、『いけー!』、『桐原、頑張れ―!』、などの声援が聞こえてきた。

 その声援を背に、俺はさらにスピードを上げる。

 半周ほど走り終えると、ものすごい歓声が校庭を包んだ。

 おそらく、会長が抜かしまくっているのだろう。

 だが、一位は譲らない。

 このまま走りきる!

 ラスト四分の三というところで、真後ろから足音が聞こえてきた。

 会長……ここで追い付いてきたか!

 あと少し、というところで追い付かれた。

 だがまだ抜かされたわけじゃない。

 俺は最後の力を振り絞り、走る。

 走ることだけに意識を集中させ、息を荒げながらゴールへと足を動かした。

 残り数メートル。

 ゴールまで後3秒もないところで、会長が俺の横に並んだ。


 もうだめか。

 やっぱり、会長には勝てない。

 俺なんかじゃ、星風を……。

 諦めかけた瞬間、一つの声が聞こえた。


「桐原君、諦めないで!」


 星風の一言で、目を覚ました。

 そうだ、まだ終わったわけじゃない!


「らぁぁぁ!」


 俺は声を上げ、全力で走った。

 運動嫌いの俺が。

 そして、リレーは終わった――。

次は少し遅くなると思います


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