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婚約破棄とざまぁを繰り返すことに意味なんてあるのでしょうか? そうすることで幸せを掴める、と、神は言っていましたが……。  作者: 四季


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38.

「俺、好きな人ができたんだ」


 やはり婚約は上手くいかない。

 これはもう私が背負っている呪いみたいなものなのだろう。


「そうなの?」

「ああ、そうなんだよ、ごめん。でも……本当に、彼女が、その女性のことが好きなんだ」


 ルマンドと別れた後に婚約した彼ルールンもまた私ではない女性へと目を向けた。


「だから婚約は破棄するよ」


 ハッピーエンドなど存在しない。


「そう……」

「怒ってる?」

「いいえ、べつに……」

「落ち込んでる?」

「そうでもないわ。だってよくあることだから……もう慣れてるわ」


 もしかしたら彼は悪くないのかもしれない。すべては私が背負う呪いのせい。それのせいでこんなことになってしまうのだとすれば、必ずしも相手が悪いとは言えないような気もしてくる。


「そっか。ごめんな、急に」

「さよなら」

「……ああ、さよなら、だ。きっともう永遠に会わないだろうけど……元気でな、リタ」


 こうして私たちは離れることとなる。


 それから三週間、ルールンは工事現場での事故に不運にも巻き込まれてしまい落命はしなかったものの身体の自由を失うこととなってしまった。


 好きな人と言っていた人とどうなったのかは知らない。


 ただ、結婚に向けての話というのは上がっていないようだし、二人でいるところの目撃情報もない。

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