表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

15/68

14.

 魔族の血を引いていた彼との関係が終わって少しした頃に遠い親戚の人の紹介で婚約したのはマザコン男だった。


「ママがさぁ、フォリアナのこと、あまり好きじゃないんだって」

「またママの話?」

「うん。前一回会った時ママのこと睨んだんでしょ? ママ傷ついてたよ。仲良くしようと思っていたのに、って」


 いやいやいや! それはおかしい! ……本当のことを言うなら、睨んだのは向こうだ。私が彼の母親を睨んだのではなく、彼の母親が私を睨んできたのだ。これは絶対的なこと。それにそもそも、私が彼の母親を睨む理由なんてないだろう! 冷静になって考えてみてほしい、そんなことをする意味があるかどうか。


「だからフォリアナとの婚約は破棄するね」


 こうしてまた訪れる婚約破棄の日。

 でももはやよくあること過ぎて少しも傷つかない。


 あの後、少しして、彼と彼の母親は彼の父親の暴力によって亡くなったそうだ。


 何でも彼の家族には色々問題があったようだ。


 そういう事情もあってマザコンに育ったのかも……しれ、ない。


 もっとも、それが良いことなのかどうかは定かではないが。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ