尼僧の告白

仏教の教祖であるシャカムニブッダ。
彼の周囲の女性たちを主人公とした独白形式で、シャカムニブッダの生涯をたどります。

第壱章の主人公は、マハーパジャーパティ。シャカムニブッダの育ての母で、最初の尼僧になったと伝わる人物です。

仏典に紹介されるブッダの伝承を下敷きとして創作しておりますが、あらゆる伝承がそうであるように、ブッダの伝承にもまた様々のバリエーションが存在しております。本作ではどれが史実かそうでないかは問題とせず、物語として適当な伝承を都合よくピックアップして使用しております。
歴史研究成果も参照しておりますが、史実に近づけることよりも、創作物語としての面白さを重視しております。
特に本作は仏典には説かれていない女性の心情などが中心となっている創作物です。
結構仏典に紹介されるブッダの伝承は、成立した時代背景もあって、女性蔑視に満ちており、読んでいて全く共感できないことが多々あります。また結構現代日本でもアルアルだなぁ…と思うような無意識の差別に気づくこともあります。
蔑視を向けられた女性本人の語りとして、ブッダの伝承を見直してみたらどうなるかな…と思って創作しました。

シャカムニを貶めるつもりは全くないのですが（むしろ大好きなので…）、もしそう感じてしまわれたら、私の表現力の不足です。精進いたします。
あんまり怒られるようでしたら、非公開にしたいと思います。

毎週月曜日18:00更新を予定しています。