仲間ができました
「この金額で頑張ってみない?」
そこでピケから提示された条件とは1ヶ月頑張るごとに俺の月の給料の1.5倍分のお金+その月活躍して得たお金の半月契約だった。
これって、成果なしでも月100万くらいもらえる計算じゃねえか!!
「いくら何でもこれって厚待遇すぎねぇーか?」
なんの成果もあげずに頑張るだけで月に100万近くも稼げるなんて、むこうじゃちょっと考えられないぞ!!
通貨が前の世界とはかわりマールという硬貨を使用している点では前の世界と別であるが、1マール=一円であるし、相場もだいたい同じくらいで、お金があれば贅沢はさほどできないがふつうの暮らしを送ることができるのだ。
「そう思うならはやく、決定しなさいよ!!」
横のほうからアインが催促してくるが、理由をしっかりきかないとあとが怖いため、話をきく態勢をとる。
ピケは一呼吸おいてこういった。
「きみは、今までに騙されていると感じたことはあるかい?」
コイツの質問を質問で返すの腹立つな~~!!とか思いながらも、首をたてに振ってこう答える。
「こちとらただ今、現在進行形でお前らを疑ってるよ!!」
思い当たることがないわけでもないが、これとそれはまた別だ。
「きみは、取引先に随分といいようにされているね」
俺は身に覚えがあることだし、遠回しなのは好きじゃない。
「武器屋のドワーフのやつらのことか?」
あいつらが俺を馬鹿にしていたのはわかっていたが、やはり額を誤魔化していたか。商会のように転売しているわけではないため指摘をしても逃げられてしまうし、ギルドも3日ほどかけて馬車で移動する必要性を考えると、この値段でも売っていたほうがいいと思って見逃していたのだが……
「なにをいってるんだい?全部だよ全部!!」
俺の馬車の中に入っていた買収リストやメモの中身を見たそうで、ピケが概算した限りじゃ2年間でだした損失は2000万ほどだそう。収入とほとんど大差のない額でとてもびっくりしてしていると、、
「きみに必要なのは仲間だってことがわかったかな?」
「ね!!一緒に頑張ってみようよ!!」
2人からまくしたてられてしまい、そのおかげで思考力を取り戻すことができたおれは、これに了承して契約書にサインした。
「よし、これで今日から俺はお前らの仲間だ!強くなるの協力してくれよな!!」
「とーぜんよ!あんたも頑張ってよね!」
「絶対強くする。。」
うぉっ、話ちゃんときいていたのか!!
こうして俺はユニークジョブの『手品師〗で最強になるために大きな人生の一回目の転換を終えた。