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ピンチで覚醒した俺は力の使い方を知る

『プトゥート!!!』燃え上がる火の玉が目の前に迫った瞬間俺が使ったスキルは普段なんとなしにやっているコインマジックのコインを消したりするだけのものだった。


「パシュン!」との効果音とともに目の前に迫っていた火の玉が目の前から消え去った瞬間、相手の表情は驚きに満ちていたが、向こうにもきっと同じような表情がみえていたにちがいない。


なぜなら、俺も今までそういう使い方をしてこなかったし、そういう使い方ができるという知識を持たぬまま咄嗟にだして、それがそのまま功を奏したからだ。


日本にいた頃もこの世界にきてからも、俺が命をかけて戦うのは初めてのことで、相手が放つこちらを蹂躙してこようとする殺気を前にして、身体はとてつもなく震えているが、『プトゥート』の一撃のおかげで、怯えてパニックになるばかりだった俺にも闘志が芽生え、今は戦う覚悟ができている状態だ。



現在の戦闘状況は、助太刀に入ってくれた美少女戦士のおかげで総崩れせず、その仲間が駆けつけてきたおかげで、戦闘できる人数が4人対6人の状況にもちなおしており、護衛の1人が重症、運転手1人が死亡という状況で、


元は、馬車の運転手と俺を除いたら戦える人数は護衛で雇った2人のみとなり、6人で囲んではいきなり襲撃をかけられて蹂躙されていた状況からかなり持ち直している。


あとは、時間さえ稼げれば彼らが敵を倒してくれるはずである


俺を殺そうとしていた相手も時間がないことをそれをわかっており、今度は腰にある剣をこちらにむけてむかってくる。



だが、既に俺の感情から焦りというものは消えていた。気づいたのだ、あとはただ消したコインをとりだして投げつけてしまえばそれで戦いを終わらせることができると。


問題なのはタイミング、相手が武装のたぐいから元が戦士なのは一目瞭然だったため、移動速度がはやいことを頭にいれ相手の間合いの少し手前にきた瞬間俺は、今度は消したコインをとりだすためのスキルを放つ。



『ピィクート!!』


先ほど俺にむかって放たれた炎を指先に感じた瞬間それを、目の前に迫るソレにむかって投げつける!!!


相手は予想だにしない攻撃をかわすことも防ぐこともできずに炎は顔のほうに直撃し、倒れこんだところに魔剣による雷を追い討ちとしてぶつけて完全に戦闘不能にさせる。



先ほどまでは急な襲撃にパニックに陥り、とりだすことすらできなかった魔剣だったが、無事活用させることができ再び周りの戦闘状況を確認したところ、どうやらむこうは既に片付いいいたようで。


「危ないところだったね!お疲れ様!!」


助太刀をしてくれた男のほうが、こちらが礼をいうより先に声をかけ近寄ってきたため、こちらも近寄りむこうから差しだされた手を握る。


「ほんとうにありがとう、、死ぬとこだった!!」」


声をだしたときには急激に押し寄せてくる安心感から、声が涙まじりになっており上手く伝えられたかはわからなかったが、彼からもらった抱擁からは、俺の感謝の気持ちが伝わったことを感じた。。




翌日俺は気づけばベッドの上で寝ていて、その後どういった行動をとって彼らと別れたのかも知らない俺は、とりあえずベッドからおりたち、部屋からでて下の階のほうをみると昨日助けてくれた彼がこちらに気づいて手を振ってくれたため、こちも手をあげて合図をし、階段を降りて彼の座るテーブルのほうへむかう。



「ごめん、、、また迷惑かけたよな?」



彼の座るテーブルのとこについたので、そう謝ると



「いいからまずは座りなよ。話は朝食食べてからにしよう」


彼は勧められるがままテーブルのむかい側に座り、食べ物の好みに軽く答えると彼が俺の分まで店員に注文をしてくれた。


運ばれてきたのはクリームシチューで、この世界にきてからは初めて食べるため、とても美味しく感じてしまい、お腹も空いていたためガツガツと食べ進めとても久しぶりにこの味を楽しむことができた。



そんな俺を彼はコーヒーを飲みながら笑ってみている。

こちらが満足しているのをみて喜んでくれているようだ。


「美味しかった。ほんとに色々ありがとう!お礼のほうだけど、、」


先日の物が売れていれば金銭を報酬として渡せばよかったが、

商売道具として購入した馬車と馬のローンを完済させておらず今ここで2人分の報酬をお金でとられるのは少しやめていただきたいところだ。(金欠で生活不能になる)


「報酬の話なんだけどさ、少し待ってくれないか?」


俺は素直に事情を打ち明けてみたのだが、かえってきた返事は


「報酬のほうは安心してほしい。ちゃんと受け取ったよ」


気づかないうちに何かとられたのかと、すこし焦ったが


「冗談だよ!まだ何も受け取ってないよ。それでね、」


彼らは マジックパックという魔道具を用いて、可能な限りの荷物を馬車の中から運びだしてくれたらしく、その品の中からいくつか報酬として受け取りたいと申しでてきた。



すぐに否定の言葉をつげられ、自分の動揺した姿を一瞬みられてしまったのは恥ずかしかったが、幸い今は男2人きりだしあの女の子の仲間がいなかっただけマシだと考え、申しでをありがたく快諾する。


彼のチームにはあと1人女の子の仲間が存在するようで、ハーレムパーティーとかやるなぁー!!とか思いながら彼と報酬についての話し合いをすすめる。


俺個人としては、命がなくなっては元もこもなくなってしまうし、もとより回収できないはずの商品だったため、貴重な品を多く運んでいたとはいえそれなりの量を明け渡すつもりだったが、、それよりも他にお願いしたいことがあるらしくすこしの間仲間が起きてくるのを待っていてほしいとのことだった。



「他のお願いってなんなんだ?」


俺自身が行商人であることを伝えてはいないが、すがいや格好、馬車を引いていたこともあるので、なにか珍しい何かを探しているのかと考えたのだが、、




「あの2人がこないと言えない話なんだよね、、ごめん!」



と、あっさり断られてしまったため今度は話題をかえて、彼らの冒険者活動についての話をきいてみた。彼らは現在3人パーティーとして活動していて、ランクはB級とここら一帯では結構有名なパーティーなのだそうだ。


ランクは上からSS級からS級、A級、B級と順序良く並び、最後はFランクまであり、A級はまだしもS級以上は現在7組程しか存在しなかったはずだ。


若い彼らは恐らく未来のA級と考えると、彼らとのパイプを築くことができれば俺の人生も大きく好転する可能性がある、、、

が現時点でB級メンバー2人分の出費というのはいささか可愛くないといいたい。


その後も俺たち男2人は、俺が冒険者に憧れをもっていたことからしばらく会話が続き、気づけば15分ほど話こんだあと上から階段をおりる2人がみえてきた。


昨日助けてくれた金髪美女と、あと1人の子は涼しそうな水色の衣に白く綺麗な髪をした子の2人がこちらに手を振りながらやってくる。(正確には隣の男のほうにだが、、)



2人がテーブルの席についたため、軽く自己紹介をしとく。


「昨日はありがとうございました!職業は手品師ですが、現在は行商人として活動しています。」


さて、これで全員が揃ったわけだが先ほどまで秘密にしていた本題はどのようなものなのだろうか。




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