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きらきら・ウォーゲーム  作者: 空空 空
きらきら・グラデーション
534/547

ランチタイム(14)

続きです。

 翌日。

前日に何があろうが、どれだけ疲れようが休みにはならないわけで・・・・・・。

今日も当たり前に学校だ。


 別に学校が嫌いというわけじゃないが、まぁ好きかと言えばそれは別の話だ。

特別仲のいい友人も居ないし、勉強もあまり得意ではないしで、疲れているときなんかは当然家で寝ていたい。


 そんなことが許されるはずもなく、そこまで激しく拒絶する理由もなく、結果いつものように登校している。


 既に教室は賑わい、後は朝の会を待つのみ。

じきにおっかない担任がやって来て、一日が始まる。

あたしはその時を机に突っ伏して待っていた。


 抜けない疲れに微睡んで、時折腕を組み替える。

鼻先が机に触れると、呼気で湿っているのがよくわかった。


 チャイムが鳴るまで、まだ少しある。

だからそれまではこうして・・・・・・。


「どらこちゃん・・・・・・ですよね?」


 チャイムが鳴るまでこうしていようと思ったら、肩を軽く叩かれた。

降り注ぐのは聞き覚えのある・・・・・・というか丁度昨日聞いた声。


「んぁ・・・・・・?」


 あくびを噛み殺して上体を起こせば、そこに見えるのはやはりみこだった。


「なんだぁ? なんかあったか?」


「あ、いや・・・・・・ただ話しかけてみただけですけど、あ・・・・・・と、話しかけない方が良かったですか?」


「あ、いやいや! 全然そんなんじゃないんだ。ただ、何があったのかなって思って」


 申し訳なさそうな表情に変わったみこに慌てて訂正する。

とりあえずみこは安心させられたみたいだった。


 寝ぼけ目を擦って、改めてみこを見上げる。

その丸い瞳を覗けば不思議と、いつもの朝より少しいいような気がしてくる。

思えば友だちらしい友だちもあまりいなかったし・・・・・・あれ、あたしってもしかして思ったよりかわいそうなやつ?


 なんにしろ。

今日は少しだけいい日になる気がした。

続きます。

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