My name is...(1)
あまり難しいことを考えずに読めるはずです。相変わらずの駄文で、その上伸びしろもないような気がする今日この頃ですが、誰かに見てもらえたらなと思っています。
誰かが私の名前を呼ぶ。
優しく、穏やかな声で。
その人の指が私の頰に触れると、柔らかな感触が広がり指先からの体温が滲む。
強い光が満ちていて顔はよく見えないけれど、その人は優しく笑っていた。
私も嬉しくて、その人の指を精一杯掴む。
すると、その人も嬉しそうに笑い声を漏らす。
ただただ幸せで、暖かかった。
窓を開いて、外の空気を取り込む。
涼しげな風が吹き込んできて、それを思い切り吸い込むと胸がすっきりする。
日が昇って間もない町。
澄んだ空に柔らかな空気が溶け込んでいる。
電線に留まったスズメ達が軽快なリズムで歌う。
その音色に耳を傾けながら、台所へ向かう。
既に台所からは、おばあちゃんの包丁の音が聞こえてきている。
「おはよう......」
寝ぼけた目をこすって、おばあちゃんに挨拶する。
「はい、おはよう。歯は磨いた?」
「まだ」
おばあちゃんといつも通りの会話をしながら、冷蔵庫の前に向かう。
私はお味噌汁を作らなければならないのだ。
包丁も使えると思うけど、包丁はおばあちゃんに禁止されている。
冷蔵庫から味噌を出したら
「先に歯を磨いて来な」
と言われてしまった。
いつも何だかんだ言われた通りにはしているけど、最近は朝ごはんを食べた後に磨いた方がいいんじゃないかと小さな疑問を抱き始めてる。
私がぼーっとしてるのを見て、軽くお尻を叩く。
「ほれ、早く行って来なさい」
「はーい......」
おばあちゃんの家は結構古いみたいで、廊下を歩けば軋む音がする。
時の流れの影響は、洗面所の鏡にも色濃く出ていて、丸い鏡の縁にはサビだったり塗装剥がれのようなものが見られて、少し不気味に感じる。照明もなんだか薄暗いし、後ろにお風呂があるということも不気味さを増長させている。
顔を洗った時に、私以外の顔が映っていたらなんて考えただけで......。
多少躊躇いながらも顔を洗う。
鏡には当然私しか映らない。
歯ブラシに歯磨き粉を擦りつけて、口に咥える。
鏡に映るのは、まだ寝ぼけ眼の私の顔。
私の名前は『きらら』。輝く星って書いてきらら。小学校三......いや四年生の不登校。
私には、普通の学校生活を送るには一つ問題があった。
その問題はまさしく、このきらきらネームだ。
毎回毎回、やり始めても続かないので、いい加減完結させたいと思っています。モチベーションがなかなか上がらず、行動に移るハードルが上がるばかりなので、とりあえず少ない文章量で投稿していく方針です。色々模索中ってわけです。
今回こそはうまくやりたいですね。