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プロローグ

 春、桜舞い散る別れと出会いの季節。

 

 田中広樹はこれから始まる新たな生活に心弾ませていた。

 

 学校の正面玄関に張り出されたクラス分け名簿が実にそれらしい雰囲気を醸し出す、THE春って感じだ。


自分の所属はどうやら1-4らしい、黒板に張り出された座席表を確認し自席に座ると同時に担任教師が教室に入ってきた。たくましい体をした男だ。


 「皆さんはじめまして私の名前は佐田孝介で〜」 


 どうやら体育教師らしい 


 そして一人ずつクラスメイトの自己紹介が始まる。


「田中広樹です!趣味は読書です。今後一年間よろしくお願いします」

 

 パチパチパチ 拍手が起こる

 

 周りは知らない人だらけ、緊張マックスの中ベタベタな自己紹介しか出来なかったのはしょうがない。寧ろコミュ障の俺にとっては頑張った。自分を褒めよう。ナイス俺、グッジョブ俺。 






 


ーーーーーーーーーー


 高校の入学式を終えて数時間、人生におけるビッグイベントの一つであろう出来事を無事乗り切ったことに安堵しながら自室のベッドに転がる。


 ふとこれまでの人生を振り返る。


 容姿、学力、才能、運、性格、コミュ力、経歴

これといって誇れるものがない、寧ろ良くない。

 

 一人っ子として育ち…小学校の時は楽しい思い出ばかりで…中学生ではいつの間にかスクールカーストの最下層になっていて…嫌な思いばかりして…現実から逃げ出してラノベやWEB小説に逃避しているうちに中2病を発症し周囲からは痛い目で見られるようになり…


「うっ…俺のライフはもうゼロよ」  


 冷や汗が出る。だからこそ高校では挽回してやると思いつつも特に策がなく、とりあえずスマホで某大型掲示板を開き暇つぶし。


 ただのダメ人間である。


「ん?明晰夢」


 ふと目に入る見知らぬ単語、自分が夢だと自覚している夢のことだという、さらにその状況を自分の思い通りに変えられるらしい。


『ふーん』


 その刹那

 

 ピシッ

 

「ん?」


 かなり大きい音だ


 ピシピシッ

 

「んん?なんだ?」



 音はそれきりしなくなった。




ーーーーーーーーーー

初投稿です。

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