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気持ちの甘さ(改稿版)  作者: 霜三矢 夜新
この幹部は……!
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謎の女性の企み 3

 この物語のヒロイン、デュアの出番まではもう少しかかりそう。お待ちください。


ヒーローは一応トムのつもりだけど、どれくらいの人がわかっててくれているのかな(苦笑)W主人公ってやつですよ

「やったかっ!?」

 大ダメージを受けているとはいえ、まだ敵意むき出しのサンダーイーグルが起きあがり、電気の発生を強めて強烈な一撃をお見舞いしようと発電中。

「やっややや、やばいぜっ!」

 反射的に三人一斉に大地にへばりつく。その時、トムは炎をまとった剣が何かを導いてきているような気がしたので頭上に剣をかざした。すると、電気を軽減するやさしい光が全身を包むのを感じた。


トム 適応能力レベルアップ 25→28


 サンダーバードから強烈な稲妻をお見舞いされる。

「うわ~~~~~~っ……!!」

 伏せることでわずかでもダメージと恐怖を軽減させようとしたのだが、そんなに意味はなかった。

だが、トム達が感じた電気ダメージは静電気に敏感な人が食らう「痛っ!!」くらいだった。まだ剣の付加効果のおかげだなんて理解出来ていないので不思議に思う。それに早く順応したのはグレイである。今がチャンスだとばかりに剣を振りかざし強く斬りかかった。


 会心の一撃!

サンダーイーグルをやっつけた。

「ひゅうっ、危なかったぁ。いっや~、魔法の剣にこんな効果があるなんて。でも急に剣に導かれた気がしてよ」

 さっきの戦闘を振り返ってトムが自分の身に起こったことを双子ちゃん達に話しつつ、口笛を吹く。

「そうだね」

 気づいた事があったようでメイが叫んだ。

「あっ!」

「ど……どーした? メイ」

 しかし、しどろもどろなメイは怪しまれても仕方のないごまかし方をして、その後は口をつぐむ。

「え? ううん。なんでもないよ」


男性陣2人の「意味なく叫ぶな」という心中の思いは同じである。お互い表情を見てわかったので、二人とも肩をすくめた。

「か……帰ろう? もう遅いしさっ!!」

 少し強引に帰ろうとするメイに対して、トムが反論する。

「え~~~~まだ早いぜ。もうちょっと殺ろうぜぇ」

 何かを恐れているかのように、トムの背中を押して町の入口に向けて押そうとしているメイ。トムが不満そうにグレイに意見を求めた。

「いいから行くのっ!! 帰るのっ!!」

「何でだよ~~、おいっグレイ。お前もなんか言えよなっ」

 グレイがトムに小声で忠告する。

(何も言わない方が面倒な事にならないよ)

 トムは納得がいかないのでグレイに聞こえるか聞こえないかくらいの声で行き場のない思いをぶつけた。

(だからどうしてっ)

 それにグレイがダルそうな感じで内緒話のように受け答える。

(一回言ったら聞かないからさっ)

 トムとグレイがメイの意見を尊重するかどうか言いあっているなんて知らないメイが彼らを急かした。


「何をぶつぶつ言ってるの! 行くわよっ!!」

「へーへー、仰せのままに」

 メイの機嫌を損ねないように、うやうやしく受け答えする演技。すぐに帰る事を了承する男2人。最初のかったるそうな返事の仕方は流してくれたみたいなので彼女の元に走っていった。


※町に戻って宿屋に入ったらすぐイベント発生


「お待ちっ!!」

 トム達がメイの元へ向かおうとした所で呼び止められたので声のしてきた後ろを振り向く。

「あっ! 食堂にいた……」

 まずはグレイがその人のことを思い出し、

「オバサン!!」

 彼らは全員共通して考えていたことをそろって口にした。

憤慨する謎の女性。自分のプロポーションに自信があるので、特に男2人に目配せして尋ねる。


「こんなナイスバディのオバサンがどこにいるってーの?」

「えー? だって……ねぇ!」

 誰に同意を求めてるんだという感じで言い返した。

「オバサンにもナイスバディの人はいるもん」

 そのメイの声は聞かすつもりのない小声だったが、魔族である謎の女性の耳には届いた。いきどおっている魔族の女性が自分の年齢を公表する。

「小声であんたら……っ。オバサンオバサンってあたいはまだ……21歳だ!!」

 まず、メイが嘘だ~という表情を作り、男2人をを近くに来るよう手招きしてプチ会議を始めた。

「どう見てもオバサンよね」「そうだよな」「魔族だから人間と老け方が違うとはいえ。ね~」

 

気を取り直して、呼び止めた理由を謎の魔族女性が話し始めた。何か無視されている感じがして、もう一度少し大きめな声で注目させようとする。

「なにをブツブツ言ってんのあんたらっ!! あたいの言い分を聞きなよ!!」

 興味無さそうにしらけたって目で、謎の魔族女性に続きをうながした。

「どうぞ~~ご勝手にーー」

 むむっ~と不満そうな表情をしながらも自分のやるべきことで動揺させようとしたのだが、トム達は本気に受け取っていない。


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