6話 作者の作品に異能調査官てのがあるらしいよ
「それで、俺は頑張って死なないように、タケシ君…いやツヨシ君だったかな?…をやさしく切り刻んで…。」
「詳細は結構。それで君はホテルに誘い出した男を手に掛けたということだね。」
「手に掛けたなんて人聞きの悪い!俺はただキヨシ君を素敵にカットしてあげただけですよ。」
「ああ、すまない。表現が物騒だったかな?それで昨夜、君たちは一人の男性と夜を過ごしたと。」
「いやん、そんなはっきり言わないでください。はずかしい。」
「申し訳ありません。もう何人か予定していたのですが、彼が予想以上に手間取ってしまって。」
「いや結構。むしろ、上出来だ。殺さなかったのがかえって功を奏したようだ。」
「おっと、これは俺もしかしてファインプレー?やったね。」
「ははは、そうだな。キミはよくやってくれた。いや、うんまったく。ただ切り刻むんじゃなくて、適度に繋いだのがよかったのかな?警察もただの傷害事件と判断せず異能者の仕業と判断したようだ。」
「異能者?なんですそれ?」
「キミやハルカ君のような素敵な個性を持つ生き物のことさ。」
「ハルカ君?誰です?その人。」
「私の名前ですよ。いい加減覚えてください。」
「やだな、覚えているよ!えっとガム!…じゃなくてグミ?…なんか甘い名前のような気が…。」
「…。」
「相変わらず仲がいいね、キミたちは。それでどうやら動き出したんだようなんだ。異能調査官を。」
「異能調査官?なんですそれ?」
「キミもあったことがあるだろ?相場康介だったかな?国が定めた君たち異能者を捕獲、駆除する専門業者だ。」
「アイツは…嫌いだ。」
「ほう?珍しいな。キミが個人に執着するなんて。」
「なくなったものが、何もせず戻るなんておかしいだろ!なくしたなら、埋めないといけないんだ!それは!!何もせず、自分だけで元に戻るなんて…薄気味悪い。人は一人では生きていけないんだ。…繋がないといけないんだ。自己完結なんて…そんなの…ありえない。」
「ふふふ、そうだね。キミの言う通りだ。我々は助け合わなければいけない。お互いにね。」
「わかってくれますか!さすがは先輩だ。」
「わかるとも…。それでキミは私を助けてくれるかな。」
「もちろんですよ!あたりまえじゃないですか!」
「それでは、君に次の任務を言い渡そう。この町に来るであろう異能調査官。それに捕まって欲しい。」