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言葉より大切なもの  作者: 結城麗漓
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第5話



聖桜市内に新しくオープンしたテーマパーク『グリーンモール』は、要たちの通う聖桜学園から、南に5㎞ほどの場所にあった。


『グリーンモール』とロゴが入った緑色の看板。


アーチ状の大きな門くぐると、まず目に入ってくるのは、想像以上に広大な敷地と、豊富なアトラクションだ。




「さっすが、学園都市。テーマパークも、桁が違うね~」




「ま、田舎の遊園地に比べれば、そりゃあな……」




素直に驚く遥の隣では、肩をすくめた海がぼやく。


そんな彼らに、苦笑した透輪が説明する。




「海くん達の所って、倉妓ワンダーハイランドだよね。あそこも結構広いと思うんだけど。ここは面積が凄い広いから、驚くのは無理ないかな……?」




「広さ的にどれくらいよ。ぱっと来ないんだけど?」




そう首を傾げた鳳音が、要の腕をがっちり掴みながら訪ねたので、少し考えた後、透輪は例えをあげる。




「た、例えるなら、東京ドーム約8.3個分の広さかな」




「と言っても、実際に東京ドームに行った事ないから、あまり解んないけどね」




「はは、まぁね。でも、遊びがいはあると思うよ。アトラクションエリアは全部で8個あって、レストランやショップも20以上あるらしいから」




歓奈のぼやきに応えつつ、ガイドブックを見ながら話を続けた透輪が、ちなみにと、鳳音を見やり告げた。




「タカの言ってたレストランは、エリア6にある『angel blossom』って言うお店だね」




「それそれっ!! さ、さっそく行くぞ、要!! 」




「……アーハイハイ、スキニシテクダサイ」




はりきる鳳音とは反対に、もはや諦めモードの要が、なにやら言語おかしく応えた。


そんな彼の様子に、哀が無邪気に笑い、皆守は愉快そうに、ほくそ笑む。




「あはは~♪かなちゃん、言葉が変だよ~? 」




「そっとしといてあげましょう、哀。ああして要は、大人になって行くんですから」




「哀はともかく、皆守っ!! 手前は後で覚えてろっ!! 」




ぶっとい青筋を浮かべた要が皆守に怒鳴るが、鳳音の馬鹿力に引き摺られ、強制的にエリア6の方向へ連れてかれてくのだった。


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