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異世界を巡る  作者: 秋野伊月
入学編
2/24

食堂で…

いきなりですが2話目です。

前々から、2話目まで書いていたのですぐになりました。

予想に反して食堂には、多くの1年生がいた。

誰も、私たちのことは気に止めない。まあ、1年生はたくさんいるからかな。


私たちは奥にある空いている席に座った。

「なにがいい?私がとってくるよ。」

「カレーうどん!!」

私は杏の希望を聞きカウンターに向かう。

ドンッ

誰かとぶつかった。靴の色からして同学年だ。

「すみません。大丈夫ですか?」

私は、思わず手を差し出す。…がその子には取り巻きがいたらしく、その子達に私の手を振り払われた。「大丈夫ですか?美玲さん。」

「大丈夫よ。こちらこそごめんなさい。あなたも大丈夫?」

少し上から目線なのが気になったが、今はそれを気にしないことにする。

「私は大丈夫。じゃ失礼するよ。」

私は、その場をあとにした。


「さっき大丈夫だった~?」

「大丈夫、大丈夫。」

私たちは、ちょこちょこ世間話をしながらご飯を食べ終え、お茶をしていた。

すると、入口の方が何やら騒がしくなった。

「あ、アレ、2、3年の成績トップ者だよ。」

あんまり、興味のない私でも知っていた。

2年女子首席 桐沢優奈きりさわゆうな。3年女子首席 石原愛架いしはらあいか

この2人は幼馴染らしく、仲がいいらしい。そして、家柄もとても有名なところで生徒たちからの人気も高いらしい。

もちろん1年生の中にも、この2人に憧れてこの学校に入った者も少なくない。

「ここに1年首席崎澤緋水って子いる?」

桐沢先輩が、食堂のみんなに尋ねる。私たちは、奥にいるから気づかれていないようだ。でも、ここに馬鹿な子が一人同席していた。

「桐原せんぱ~い!!ここにいますよ~。」

「こら杏!!」

口を抑えた時には、もう時すでに遅しといったところで、先輩たちが私たちのところに歩み寄ってきていた。

私たちは、2人に深くお辞儀をする。それを、目で制する石原先輩。2人に私たちの向かいに座ってもらう。

「はじめまして。桐沢優奈です、よろしく。」

「はじめまして。石原愛架です、よろしく。」

「お噂はかねがね、お聞きしております。」

「はじめまして!!お会い出来て光栄です。」

杏は、いつもどうり2人の前で怖気もせず元気に挨拶した(私も怖気ずいたりなどしていない)。2人も、笑顔で(石原先輩はよくわからないが)挨拶に応じた。

「崎澤さんそんなに硬くならないで。今日は、少し顔を合わせておきたいなって思っただけだから。」

「そんな、わざわざすみません。」

2人は、そんなことないと言っていたが、時間のあまりない2人がわざわざ来てくれるのは、とてもすごいことだというのは私でもわかっている。

「あれ?エンブレムはどうしたの?」

しまった。ブレザー脱いどくんだった。

首席は、学校から自分の好きな魔獣、もしくは操れる魔獣のエンブレムを与えられる。各学年首席の男女はいつもそれをつけるのが、暗黙のルールだった。

もちろん私ももらっているので、普通ならつけなければならないものだった。

「あ、忘れてたんです。」

無理やりな言い訳だと我ながら思うが、今はこう言うしかない。

「これからは、忘れないように。」

少し強い口調で、石原先輩が言った。石原先輩がこれにこだわっているのは意外だったが、表情には出さず少し、石原先輩の表情を探ってみた。

だが石原先輩は、少し微笑むだけで表情を探るのは不可能だった。

でも1つだけわかった。この人の前では絶対エンブレムをつけていないといけないということが…

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