第五話 目覚めた鬼
仁が正成に襲われた
「逃げろ!」
琉人が叫ぶ
そして囚人達は一斉に逃げる
仁の次のターゲットにならないために
そしておいて行かれた仁は正成をただ見つめていた
「ねえ、正成どうしてこんな事を?」
仁が正成に尋ねたが返事はない
それどころか再び正成はバットを振るう
今度は地面に直撃した
そしてその隙に仁も逃げ出した
しかし直ぐに追い詰められた
仁は逃げ足に自信があった
しかし正成はそれ以上に速かったようだ
そして顔面を目掛けて正成はバットを振るう
仁はそれをかわして食堂のテーブルが割れた
それを見た仁は恐ろしくなった
「ハハ...落ち着けよ」
そう言うと正成は大きくバットを振りかぶった
話がまるで通用しない
そう思った仁は奥の手を使おうとしたが...
正成は振りかぶったまま倒れて眠った
「はあ...なんとか鬼は眠ったか」
仁は安堵した
そして誰かの元へ行くために食堂まで来た道を引き返して部屋に戻ることにした
最初に目覚めた場所、恐らくホールに仁が入ったところで異変は起きた
バチバチと音を立てて電気が消えだす
何事だと思い辺りを見回すがもう遅い
足音がゆっくり近づいてくる
「誰?」
その足音を発するものに仁は尋ねたが返事はない
足音はどんどん近づいてくる
そして仁の目の前で再びバチバチと音が鳴った
するとそこには琉人の顔があった
「どうやら停電したみたいだ。これを明かりにして共に行動しよう」
そう言う琉人の手にはスタンガンが握られていた
「分かった」
仁は琉人と行動することにした
机を割るのってどれくらいの力が必要なのでしょうか?