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迷いの森
「苦しみ生きろ」
と言われて、少々の物質の幸福で満足していた。
しかし、満足することはなかった。
むしろ、期待すると、期待と裏腹の絶望ができる。
もう、人生に飽きた。
眼の前の餌を突っつく、鳩に嫉妬する。何も考えず、地面に突っついている。
一体、誰が、こんなふざけた世の中にしたのだろう。
大人たちだが、大人たちもまたその前の大人たちの犠牲者だ。
ぶつけようのない怒りが、世の常。
この連鎖が永遠に続くものだと思っていた。
だが、それは違った。
私は、私の幸せをみつけ行動するのである。
もし、呼吸ができなければ私は、鳥への嫉妬も大人たちへの怒りも感じない。
つまり、この感情が幸福である。
この絶対的なものに目を向けると、急に幸福で溢れる。
そして、幸福の道をあるきだすと急に幸福が落ちてくる。
そう、子供はただ、幸福を探し幸福をみつけていた。
ただ、それだけだ。
私は、子供に戻ろう。
私は、幸福をみつけ生きるのだ。