プロローグ
まず、最初に。
この小説に目をとめてくださり、ありがとうございます。
そして皆さん初めまして、星月夢夜と申します。
前々から書こうと思っていた小説がやっと書けて天にも登る思いです。
頑張って終結まで書き切りたいと思います。
これから始まる1つの物語に、皆さんぜひお付き合いください。
私も一緒に楽しみます。
雨が、降り始めた。
いつもはなんとも思わない雨も、今は鬱陶しく感じる。そう感じるのは、息も絶え絶えに地面に倒れている私の体を、雨が容赦無く打ち付けているからだろう。体から、血がどんどんと溢れていっているのがわかる。もう指すらも動かすことができない。目をほんの少し開けるのがやっとの状態だ。でも、もうすぐそれも出来なくなるのだろう。
これでいい。これでいいんだ。
後悔がなかったといえば、きっと嘘になる。でも、良い人生だったと思っている。
だからもうここで終わりでいい。
そう思って、私は目を閉じる。
あれからどのくらい経っただろう。
遠くの方から、誰かが歩いてくる音が聞こえる。まだ自分が生きていることが不思議だったが、それよりもその歩いてくる音の方が気になった。どんどんとこっちへ近付いてくる。その歩いてくる音の他に、何かを引きずっているような音も聞こえる。これはおそらく車輪の音だ。車椅子だろうか。
散歩にしては、場所も天気も時間も悪い。ここは鬱蒼とした森の中で今は雨が降っており、はっきりとは分からないが今は真夜中近いはず。それらのせいでとても気味悪く、 本当に何かないかぎりこんな場所には来るどころか近付きすらもしないはずだ。なのに、なぜ?
あぁ、でもそうか。この者たちが誰であれ、私には関係がない。これからここで何があろうとも、全て私が死んだ後の話になるのだから。ここで骨になり、そして朽ちる。それが私。もう何も気にすることはない。何も考えなくていい。ただここに居ればいい。このまま目を閉じて、ゆっくり眠るだけでいい。
私という1人の人間は、ここで死ぬのだ。
近付いてきていた音が、私のすぐ近くで止まった。地面に伏している私のことを見ているのだろか。もしかすると、助けようと考えているのかもしれない。でももう遅い。どうせ私は助からない。だから、慈悲など投げかけたりしなくてもいい。それが何の意味も無いと、分かっているから。
何かを話す声が聞こえた。おそらく歩いてきた人と、車椅子に乗っている人の声だろう。意識が朦朧としているせいか内容までは聞こえないが、緊迫した様子はない。きっと向こうも、もう駄目だと思っているのだろう。ならばそのまま私を無視して、通り過ぎ去ってくれればどれほど良かったか。
でも、もし。
もしまだ生きれるのであれば、■■■に会いたい。それが今となっては、もう叶わぬ夢と分かっていながらも、なぜか願わずにはいられなかった。死ぬ間際に見るといわれている走馬灯の代わりに、私は幸福な夢を願うことができたのだろう。だが、もう限界がきたようだ。私の物語は、ここで終わり。
さようなら、■■■。
そして、私の意識は遠のいていった。
再度皆さんこんばんは、星月夢夜です。
短いプロローグでしたが、いかがでしたか。
本当はもっと長くしようと思っていたんですが
プロローグって長い?という疑念が頭の中で渦巻き
結果、短くするという案が可決されました。
最後になりましたが、この小説を読んでいただき本当にありがとうございます。
不甲斐ないところもありますけれど
この物語と一緒に成長していけたらと思っております。
読者となった皆さん、これからもよろしくお願いします。
星月夢夜