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魔王城の機能

 こうして魔王としての最強チート能力をスカートめくりに費やした俺は、美少女に罵られるというご褒美を堪能してから本題に移った。


「それで勇者とかいう輩が来たってどうやったらわかるんだ? 警報でもなるのか?」

「……そういえば魔王城の防衛設備はどうなっているんでしたか、確認しておりませんでしたね」

「……そこは一番重要な所なのでは」

「ま、まあ呼び出したばかりですからそう、すぐに攻めてくることはないと思いますが、確認しますか? 魔王の城の設備を」

「そうだな。そういえばこの城っていつできたんだ?」

「魔王様が目覚めてすぐですよ。魔王様とこの城は一心同体のようなものですから」


 どうやらこの城も俺と繋がっているらしい。という事は、


「この魔王の城は移動できるのか?」

「出来ますよ。土台ご途中に浮かせて移動もできましたし、魔王様によっては好きな場所で出し入れしていたと聞きますから」

「いいなそれ。旅しながら城を設置できれば宿代がかからない」


 どれくらいの異世界生活になるのか分からないが、生活にはお金が必要だ。

 そう俺が思っているとそこで目の前のフィリが顔を青くして震えてから、


「魔王様、魔王様はここでやってきた勇者や人間の国の者達を抹殺しなければなりません。つまり、ここを離れて優雅に旅などと……それにそんな人間の国やほかの魔王の国に行って傍に魔王の城など建てようものなら、宣戦布告になりますよ!?」

「あー、なるほど、なるほど~。それで話は変わるがこの城の罠自体も制御室みたいなものがあるのか?」

「魔王様!」

「まずはその設備も含めて全部確認しないとな~」


 俺はフィリの話を適当に遮ってから、そう問いかけると、


「つまり魔王城の機能を全て使い、敵を滅殺する、そういうことですね!? いいでしょう、魔王として働いてくれるのであれば、私も一肌脱ぎます!」


 といったようにやる気に満ちているフィリを見ながら俺はというと、完全に勘違いされているなと思ったのだった。









 廊下に出て歩いてみたが、特に罠が発動したり仕掛けられたリしている様子はない。

 こうしてみると内部から見る限りはただの荘厳な城といった風ではある。

 所々に芸術品のようなツボがおかれている。


 それらは悪魔やらなにやらのおどろおどろしいものではなく、草花などが丁寧に描かれた代物だった。

 高そう、壊したら日本円でどれくらいになるのだろうか? と考えていた俺だがそこで、


「どうしたのですか?」

「高そうなツボがあったから、これいくらくらいするのだろうかと。壊すとまずいしなと考えたりしていた」

「壊れたとしても魔王の城の自己修復機能で直るはずですよ。だから気にしなくていい問題です」


 どうやらそんな便利機能があるらしい。

 そしてしばらく色々な場所を歩き周り部屋を見る事、数時間後。


「見つけました、ここが魔王の城の制御部分です。魔王様、魔王様がドアに触れないと開けないようになっています。ここの城は魔王様の物ですから」

「分かった」


 そしてドアに触れるとドアが消えて中に入れる。

 そこには奇妙な文字が書かれていたが、


「全部読めるな。異世界に転生すると言語も読めるようになるのか。それでここが罠の起動スイッチか。今は入っている状態か。よし、誰かが来て怪我をしたら危ないから、罠の設定を解除っと……どうしたフィリ?」


 そこで俺は唖然ロしたように俺を見るフィリに気付いた。

 どうしたんだろうと思っているとそこで、


「あ、貴方は馬鹿ですかぁあああああ」


 そう、フィリは絶叫したのだった。

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