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作戦

 先ほどまでに話し合った結果、を聞くことにした。

 フィリが俺に、


「まずは、案の一つで彼らに対して声を響かせて牽制からですね。それでその時、勇者イズキが彼らにとって人質になると分かれば、それを出してくるでしょうね。ただその場合は、勇者イズキの防備が激しくなるかもしれないですし、彼に対して……我々の目の前で拷問が行われるかもしれませんが」

「……それはごめんこうむりたいな。あいつらに利用価値があると思われるのは、今後こちらが攻撃しにくくなるだろうと、あいつらに気付かせることになる」

「となると、勇者イズキも巻き添えになるような攻撃をして価値がないと判断させる方法もありますが」

「勇者イズキが下手をすると盾か何かにされて死ぬんじゃないか?」

「ですね。ですから、この四天王だけを分離し、一緒にいる雑魚をかたずける作戦はどうかといった話をしているのです」

「分離ね、どうやって?」

「四天王との戦いをどうにか一対一か何かで対決が出来ないかとも考えています。ヒロに挑発してもらい力を見定めるとかなんとか言って雑魚軍団から親玉を離れさせ、その間にイズキを回収、といった案も出ていたのですが」


 そこで言葉を切ったフィリ。

 フィリはレイナを見て、レイナが話し始める。


「私が戦った、四天王の部下たちはとても強くて雑魚と呼べるようなものではありませんでした。腕に自信があろうとも、そう簡単に戦えないような相手でした」

「それは貴方が弱いからでしょう?」

「それは、そうですが……」


 などと話しているのを聞きながらふと、試してみた。


「さっきの索敵した範囲の人物たち像をここに出せるか?」


 とかたりかけると、机の上に先ほど見た図が現れる。

 同時に四天王濃尾kじゃたちの魔力などが数値化されて現れる。


「あ、出るんだ。これを見た方が早いな」

「すごいね、ゲームみたい。分かりやすい……ヒロばかり能力を持って……私もこんな力が欲しいわ」


 桜に愚痴るように言われてしまった俺だが魔力などを見ていくものの、


「どの程度の強さか分からない」

「私よりも少し強いくらいですね。ミストレア姫も大体これくらいです」


 レイナが俺達に言う。

 そしてフィリや桜は、そこそこの人数に対抗できそうだ。

 というか、


「桜の能力を“ステータス・オープン”していいか?」

「駄目。あ、ヒロが逆ハーレム要員……」

「さて、それでこの人数、フィリと桜だけで相手にして、勝てるか? レイナの能力と姫の能力を考えていると、とりあえずは城に居てもらった方が良さそうだし」


 道具が使え無くて残念がるミストレア姫達を無視して俺はそう言いながら、そこで俺は気づいた。

 いつの間にか、シエラがこの集団にいない。

 よく見ると少し離れた調理場で何かを作っている。


「シエラ、料理やお菓子を作っている場合では……」

「まずは元気になれるように食べないといけません。それに、いざとなったら“四天王が一人、地獄のグラフィス”さんの鉱物を渡せば帰ってくれるかもしれませんから」


 シエラが、そんな事を言い出したのだった。

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