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4話

3人が帰った後は、とりあえず着替えて、洗濯物を取り込み夕食の準備をした。準備をしながら材料を確認し、何のお菓子を作ろうか考えた。


夕食を食べ終わったらお菓子作りをすることに決め、デザートにプチシューを少しつまみ夕食を終了する。


悩んだ結果、コーヒー味のマカロン、いちごとはちみつレモンのマドレーヌ、抹茶のパウンドケーキを作ることにした。焼いている間にお弁当のおかずを作り、焼きあがる頃には10時になろうという頃だった。


粗熱を取っている間にお風呂に入り、明日の学校の支度をし、台所に戻る。

しっかり冷めていたので、型から取り、パウンドケーキは適度な厚さに切る。

マカロンが10個、マドレーヌがそれぞれ8個ずつ、パウンドケーキは8切れの量になった。

先生用にそれぞれ2個ずつとし綺麗にラッピングする。

残りは味見用として明日のお昼に凛たちに食べてもらうことにした。

どれもなかなかおいしく出来たから大丈夫なはず。

全部終わったころには11時を過ぎていたためもう寝ることにした。



朝5時に目を覚まし、まず洗面所で顔を洗い髪を梳かし、洗濯機を回す。

台所に行き、お弁当を作り、朝食の準備をする。食後のコーヒーを飲みながらニュースを見て、洗濯物を干し、

昨日と同じく7時半に家を出た。



校門で凛に会い、すぐにお菓子に反応を示した。

さすが凛。目敏い…。

「お昼にみんなで食べようね。

今日郁杜先輩とカフェテリアで約束してるんだけどいい?」

私はそう言い、昨日の事を話した。

「優雨って結構なお人よしだよね~。巻き込まれ体質とも言えるけど…。」

「自分でも本当にそう思うよ…。」

「まぁ、あたしはそんな優雨が大好きなんだけどね♪」

「ありがと、凛。」

そう言い、私たちは2人で笑い合った。

密や郁杜先輩については諦めよう。女子に睨まれようが開き直ろう。

うん…悲しくなってきた。

要は今日はギリギリセーフ。遅刻はしてないけど、要の30秒後に先生が来てた。

ほんとうにギリギリ…。

今日から授業が開始された。1番初めの授業だからたいてい自己紹介と少し話して終わったからかなり楽で全然勉強してないけど…。



なんだかんだで午前中の授業を終えお昼になった。

今日も4人でカフェテリアに向かう。

拓斗君も要から昨日の話を聞いていたらしく、大変だねという視線をもらった。

カフェテリアにつくと昨日と同様密に叫ばれ、注目を集める。

反論を諦め昨日と同じように席に着く。

「郁杜先輩、場所取りありがとうございます。」

「大丈夫だよ。」

「優雨俺には何もないのかよ~。」

「私が感謝して欲しいぐらいなんだけど…。」

そこからは普通に雑談をしながら昼食をとり、みんなが食べ終わるのを見計らってお菓子を出す。

郁杜先輩と拓斗君にはかなり驚いた顔をされた。

「さっすが優雨!!」

お菓子について軽く説明をし、みんなに勧める。

「ん~美味しい~♪」

1番最初に声を上げるのは凛。

食べてる姿が可愛くて私も笑顔になっちゃうんだよね。

他のみんなも口々に褒めてくれる。どのお菓子もかなり好評だった。

「よし、今日の放課後に伊織ちゃんのとこ行くか。

ていうか、俺と郁杜が教室で捕まえておくから優雨と要は急いで2-3に来い!!」

「はいはい、出来るだけね。」

そうしてこの日の昼休憩が終わった。



午後も午前と変わらず楽な授業を受け、あっという間に放課後になった。

私と要はHRが終わるとそのまま教室を出て2-3に向かった。

この学園の校舎は5階建てで5階が1年生フロア、4階が2年生フロア、3階が3年生フロアとなっていて2階には職員室やカフェテリアなどがある。


2-3に着くと騒いでいる密が目に入った。

教室を出ようとする先生の服を掴みながらなんか色々と喚いている。

郁杜先輩は密の傍で苦笑していた。

教室内をみると、HR後すぐに来たからかまだ結構人が残っていた。

私が入り口で様子を窺っていると、要がいつの間にかに密の傍にいた。

要に何か言われたらしく密はきょろきょろと周りを見渡し始めた。

ああ、これは嫌な予感がする…。

密が私の名前を叫ぶことが容易に想像できた。

案の定密は大声で私の名前を呼び私は注目を浴びることになってしまった。

溜息を押し殺し渋々密達のもとへと行く。

その間も視線は私に突き刺さったままだ。

「伊織ちゃん頼むよ~。顧問やってくれよ!!この通り4人揃ってんだし、伊織ちゃんフリーだろ~?」

「めんどくせえ、絶対ヤダ。」

なるほど。昨日郁杜先輩が言っていた通りかなりの面倒くさがりらしい。

表情がかなりだるそうだ。

そう思っていると、密が先生に何かを耳打ちしている。

おそらくお菓子で釣ろうと交渉しているんだろうが…。

先生の眼がこちらに向く。私は密に手招きされ近くによる。

目線で合図され先生にお菓子を渡す。

中身を見た先生は、

「いいだろう、やってやる。」

そう言った。

お菓子で釣るという案…効果は覿面だったらしい。


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