Act1:天国に一番近い島
宇宙作、【赤い雨】。ご覧頂きありがとうございます。これから始まる物語、読者様が充分楽しめるように精一杯努力してまいりますのでよろしくお願いします
まるで海の色をそのまま写した鏡のような青い…青い空の下の、海の息づかいも聞こえてきそうなくらい静かでしなやかな浜辺に、漆黒にも似た綺麗な黒髪の少年が立っていた。
少年は、浜辺から遥か遠くの島を見るように、その黒い瞳でひたすら真っ直ぐ海平線見つめていた。そう…少年の見つめる先には島が無かったのだ。
いや…、彼の立つ場所から360度どこを見渡しても小さな島1つ見当たらなかった。 彼がいる場所は、周りに一切、島がないまさに完璧とも言えるくらいの孤島だったのだ。
この島には約3000人の人間が暮らしている。島に住む人達は誰しもがこう言う。
「この島は天国に一番近い島だ」
と…。
みんながそう言うのには訳があった。
この島に住む人達は、一部の100人ほどの人間を除いてまったく働く必要が無かった。
働かなくても総合市場に行けば水も食料もそのほかの生きていく上で必要なもの全てが手にはいった。しかも全て無料で。
さらに、公共の施設、機関、娯楽に至るまで全てが無料で利用できた。まさに誰もが求める理想のような島のお陰でこの島のほとんどの人達は働かなくてもよかったのだ。天国に一番近い島と言われるのも当然だった。
しかし、そんな島にもいくつかの掟が存在した。その内の1つは【決して島の外に出てはならない】というもの、そして【決して島の外から来たものを受け入れてはならない】というもの。
しかし、少年は偶然にも見つけてしまった。静かな浜辺に横たわり倒れている、明らかにこの島の人の服装とは異なる姿をした少女の姿を…。
どうでしたでしょうか?まだほんの障り程度なのでよく分からないと思いますがこれから話を面白くしていきたいと思いますので次話も是非ご覧下さい。




