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異世界は帆船とともに  作者: 髙龍


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第八話

砲はドーンといって球が飛び出してくる。


「い、今の音は一体・・・?」


全員が音に驚いている。


「これが秘密兵器。アームストロング砲です」


「アームストロング砲?」


「そうです。鉄の弾を火薬の力で撃ち出す武器です」


「なるほど・・・。これなら魔法を使えなくても遠距離から攻撃できるということか」


「お父様。これがあれば国民を守ることができませんか・・・?」


「可能かもしれないが使いこなすのには時間がかかるだろう」


不定的な言葉がでる。


「が、可能性はある。この船はどれぐらいあるのかな?」


「50隻ぐらいならすぐに用意できますよ?」


実はもっと大量にあるのだがあまり騒ぎになっても困るので少なめに申告しておく。


「50隻も・・・?」


だが、50隻は多かったようだ。


「だが、問題がある」


「なんでしょうか?」


「その弾と火薬?というのは我が国の技術では作れない」


「あぁ・・・。大丈夫ですよ。こっちにきてください」


アルはそう言ってマーカスを倉庫に案内する。


「ここは?」


「倉庫です。そこに水晶があるでしょう?魔力を込めることで1日1回ですが砲弾と火薬を補充することができます」


「そうなのか・・・」


まぁ、ご都合主義ではあるが神が用意した能力である。


突っ込むだけ負けだ。


「アル・・・。国のことを考えてくれてありがとう」


この力があれば困っている多くの国民を守ることができるだろう。


そこには国王としての強い意思があるように感じた。






その日からマーカスは先頭に立ち積極的に船の習熟訓練をするようになった。


城に帰ってこない日もあり心配をしていた頃、1つの報告が届けられた。


マーカスが指揮する船が海賊と接敵。


新兵器によって撃退したというものである。


これは連れていた鳥による報告であり、マーカスは数日後に戻ってくるようだ。


無事であることにほっとする。


強力な武器があるとはいえ、海の上ではなにが起こるかわからない。


それを誰よりもわかっているのはアルだった。


万全の準備をしていても前世では嵐に巻き込まれ死んでしまったのだから・・・。






数日後、マーカスは無事に城に戻ってきた。


「お父様」


そう言ってマーカスのお腹にアルは飛び込む。


「アル。心配をかけたね。でも、お前のおかげで海賊に一泡ふかせることができた」


「貴方。無事でよかったわ」


「これからが忙しくなる。すまないがまたしばらく家をあけることになると思う」


「そうですか・・・」


「海賊は撃退したのになんで忙しくなるんですか?」


「マルコシアス王国の領土といいつつ今までは海賊に支配を許している領土がある。私はその領土を取り戻さないといけない」


マルコシアス王国は島国だ。


その領土、全体を守ろうと思ったら沢山の戦力が必用だったのだろう。


アルが提供した戦力で領土を取り戻し、維持するだけの戦力が整ったということなのだろう。

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