episode-4 USBメモリ 記者
『私がなぜこの少女のことを調べているのか、彼女が何者なのかは話すことができない。
ただ、私用だとだけ言っておこう。
彼女がどのような人物なのか、私の知ることは語ることができない。だから、これらのインタビューから想像してほしい。
だが、考察だけ語っておこう。
いつ彼女に見つかって殺されるとも知れないから。
中学時代は周囲との関わりを持たない大人しい子で
高校時代は周囲を巻き込む陽気な子だったようだ。
なぜこうも印象が違うのだろうか。
何か振る舞いを変える大きなきっかけがあったのかもしれないが、それについて知るものはなかった。
そして、彼女は右腕がない。
それがいつから、どのようにしてそうなったのか、知っている者もいなかった。
彼女が中学時代、長い前髪で顔の半分を隠していたのは、どうやら左右の目の色が違うことをコンプレックスに思っていたためのようだ。
高校時代はどちらかもしくは両方の目にカラーコンタクトレンズをいれて隠していたらしい。
長い髪はそれらのコンプレックスを隠すための彼女なりの盾なのだろう。となると、中学時代よりも高校時代の方が明るく振る舞ってはいたが、心の奥では周りと距離を置いていたのかもしれない。』
次回更新も未定です。