絶
透明な壁に区切られたクリアで汚れた世界があったのさ
見えてないくせになんだか世界中を知っている気がした
聞こえてんだ悪口が「こんな世界、望んだわけじゃない」
突っ立てた疲れない両足だけが絶えず壁を蹴り続けてた
全てを感じているのは心じゃなくて脳だと言うなら
首から上だけ切り取ってそこに吊るしておけばいいじゃないか
そう言ったってそうしたって苦しむのは僕たちだけだ
真っ赤に晴れた両足がついに口を開いてこう言った
「僕は見たいんだ ゛こんな゛世界を箱の中だけじゃ何も知れない」
両手が震え叫び出した「傷ついてまで見る価値があるだろうか」
この箱が割れて粉々になるときどれほどの痛みを受けるだろう
呆れるほど君は馬鹿だよね
その時誰がこの体護るというんだ
何も知らないくせにさ無責任な馬鹿
全てを決めているのは心じゃなくて脳だというなら
その他の臓器たちは一体何を思って動いてるんだろう
重く閉ざされたまぶた持ち上げて両眼が言った
「そのとき感じる痛みは僕達が共有すべき物じゃないか」
口が耳が胸が背中が 急に口々に叫び出した
「そうさ僕らも 外を知りたい守られるのは懲り懲りだから」
この箱が割れて粉々になるとき果たしてこの体は耐えられるだろうか
「うるさいな」と叫んだ言葉たちが
硝子を突き破った無数に散った
痛みが貫いた心が泣いた
この箱が割れて飛び散った硝子を両腕が全てを受け止めて
「生きていくっていうのはこういう事だ」
涙を流してた真っ赤な涙
この箱が割れたこの瞬間見えていた景色が色付いて汚れて
確かに想像以上に苦しいね
でも涙が零れるんだ体中が叫ぶんだ
「産まれてよかった」って心から叫ぶんだ
この生命守る時君が一番傷付くんだね
それでもやっぱり僕たちは産まれたいって鳴くんだ
嬉し涙流してさその痛み背負うからさ
君もその両腕を伸ばして




