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私の平穏?4

そして翌日。

私は大きな荷物を抱えて学校へ登校した。・・・当然周りからの目線は痛い。まぁ平日―しかも水曜日なんて日にこんな大荷物を持って登校すれば何があるの、と思われても仕方ない。担任からも理由を求められたし。

仕方ないから、学校終了後急いで兄の仕事場まで持っていかないといけないんです、と嘘のような本当のような微妙な事を告げて、仕方ないな、と了承を貰ったけど。


そして学校に行った途端、私は蘭ちゃんに怒られた。そして、それで夕べメールを返しそびれていたことを思い出した。そして井上君からのメールも返していなかったことにも、気が付いた。けど、正直どう返信すればいいか悩んでいることもあって、とりあえず慎ちゃんにあのカートを無事渡してから考えようと思う。―えぇ、現実逃避ですけど何か?!

そして無事授業を終え、私はカートを引いて学校を出た。携帯には慎ちゃんから今いるらしい現場の詳しい住所と建物名が書かれていた。


電車を乗り継ぎ、渋谷まで行き、言われた通り渋谷駅からメールで知らされた住所までタクシーに乗った。お金は、あとで払うから!と慎ちゃんに言われてるので仕方なく現状は自腹。地道に溜めたお年玉から1万円も急きょおろしてきました・・・。

慎ちゃんの携帯に着いたよ、と連絡したけれどそれから返事がないから多分撮影か何かの最中だろうことは想像つく。だからと言って、受付?にいる人神城慎に会いに来たんですけど、なんて言ったら即不審者だし。

なんて慎ちゃんのカートをそばに置いたまま考え込んでいると、遠くから私の名前を呼ぶ声が聞こえた。そちらを振り返ると、坂田さんが焦った顔で走ってきた。


「碧依ちゃん、待たせちゃってごめんなさい。それ、慎の荷物よね?」

「ハイ、そうです。じゃ、お願いします。慎ちゃんに頑張ってね、って伝えてください」


カートを坂田さんに渡して、軽くお辞儀して私は帰ろうとしたけれど、ガシッ、と腕を掴まれた。


「ゴメンナサイ、とても困ってるの。来て頂戴!」


坂田さんはカートを片手に、もう片方で私を掴んでさっき来た道を戻っていく。そして私は、掴まれているものだから流されるままその建物の奥に連れて行かれるのでありました―。

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