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消えたもの

中間テストが終わってアタシ達は、そこまでメールはしなくなったケド相変わらずアナタからのメールは、くだらなくって笑えた…。でも学校ではあまり話さなかった‥。だから今だに、本当にアナタとメールしてるのか分からなかった…。実は違う人なんじゃないかって疑ってしまうアタシが居た。


そして…しばらくしてアタシは気付いてしまった。相変わらず朝から学校に来ても寝てるアナタの左手から消えてるものがあるって事を…。けれど、まぁ〜ただ単に忘れてきたのかもしれないしアタシは聞かなかった。それを聞いて、どうこうしようとも思わなかった。それにアタシはアナタと先輩カップルが理想だったから。上手く言えないケド複雑な気持ちでいっぱいだった…。

…自分の気持ちが分からないって変ですか?それとも、今のアタシがお子様だからなのかなぁ?きっとアタシくらいの子は、みんな自分の気持ちをそれなりに理解してるんだろうね…。

何日かして携帯が鳴った…。いつもと違ったのはアナタからのメールじゃなくって電話だった‥。正直アタシは電話があまり好きじゃなかった。気心知れた子なら平気だけど電話は何だか緊張をしてしまうから…。このまま気付かなかった事にしようと思ってたケドあまりにも長く鳴り続けるのでアタシは重い手を伸ばして電話に出た。

『…はい‥』

『…っ…‥』

『もしもし?』

『戸川ですケド今、平気ですか?』

『うん。平気だよ!どうしたの?元気ないね…』

あの時アタシは、流れのまま、そう聞いたケドあまり聞きたくなかった気がする。

『実は‥彼女と別れたんだよね』


……。アタシの頭が、ぐらんと揺れた。スゴク鈍く…。何だか気持ちが悪かったのは今でも覚えてる。

やっぱり聞くんじゃなかった…。言葉をなくした。

『もしもし?』

アナタからの声で止まっていた思考回路は再び動き出した。『エッ?あっ…。ごめん。大丈夫なの?』

『うん。まぁ最近そんな感じだったんだ。それに、あっち何度か浮気もしてたんですよ…』

『そうなんだ…』

『結局、俺ふられちゃったみたいです』

『戸川君は‥それで良いの?今なら間に合うかもよ?』

『…はい。ヘコむけど仕方ないッス』

『何て言ったら良いのか分からないケド元気だしてね!アタシ話だけなら聞けるよ…』

知らなかった…アタシから見たアナタ達は本当に素敵なカップルだったから。。

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