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詩 彼がバイトするって

作者: WAIai
掲載日:2026/05/21

「俺、バイトするわ」

「え」


突然、彼に言われて、私はびっくりしてしまう。


急にどうしてバイトなんてと、頭が混乱してくる。


すると彼が優しく言ってくる。


「お前と一緒にいるお金が必要だしさ。色んなところに行きたいじゃん?」


微笑んでくる彼に、私は真剣に聞く。


「私と一緒にいるために、バイトしてくれるの?」

「おう。いけないか?」

「いけなくなんかないわよ、馬鹿!!」


私は顔を真っ赤に染め、夕日よりも目立つ色となる。


彼がすっと近づいてきたので、何となく手に触れる。


「…淋しいな。会える時間も少なくなるね」


思わず言ってしまってから、「あ」と思ったが、本音が聞かれてしまったようで、手を強く握りしめられる。


「大丈夫。まずは週に2、3回にするから。コンビニがいいと思うんだけど、どう思う?」

「コンビニか。いいと思う」


やっと私は笑みを浮かべられ、ほっとしていると、彼も一緒になって笑う。


「私もバイトしようかな」

「駄目!!」


強く言われ、手を引っ張られる。

私の身体が彼の頑丈な身体に倒され、抱きつくことになる。


「もう、何!!」

「バイトは駄目!! 俺だけのものなんだから」


真剣な口調で言われ、私は真っ赤になる。

彼の本音を聞いてしまった。


沈黙していると、耳にふーと息を吹きかけられる。

びくりと身体が反応し、私は怒る。


「もう真剣に言っているのに!!」

「俺だって真剣だ」


本音のようで、彼が怒ったような声音を出す。

身体が離されると、淋しさがわいてくる。


あー、もう分かったわよ!!

私の負け。

惚れているんだから、しょうがない。


逆に背伸びして、耳にふーと息を吹きかけてあげる。

彼は肩を反応させ、睨んでくる。


「こら、襲うぞ」

「嫌だから逃げる」


走り出すと、彼が追いかけてくる。脚の長さも、筋肉の良さも違うので、男の人に勝てるわけがない。


簡単に捕まって、彼が私の頭に手を置いて、ぽんぽんしてくる。


「俺、頑張るから」

「うん」


私も正直に答え、甘えるように身体を預ける。

私を心配してくれて、好きでいてくれて、ありがとう。

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