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断罪された悪役令嬢ですが、AIに溺愛されてます!?  作者: ユキア
AI執事との運命の出会い

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第4話

 城中が騒がしくなる中、エミリは焦燥した。国王にかけた暗黒魔法が解けてしまったからだ。幸い犯人は分かっていない。だが、これがバレれば死刑は免れないだろう。エミリは必死にどうすればいいのか右手の親指の爪を噛みながら考える。


 どうすればと焦るエミリ、もし犯人だとバレてしまえば死刑なのだ。そんな中、アンの噂を耳にする。エミリは使用人達が話していたのを偶然耳にした。


「王城は今大変よね。国王様に暗黒魔法をかけて操るなんて、天地がひっくり返るようなものよ。」


「そうね。そういえば聞いた?」


「?何を?」


「アン・スチューシーよ!」


「ああ、あの女ね。確か、家から追い出されたんでしょ?」


「それが使用人として働いているらしいわよ?」


「ええ?そうなの?」


「ええ。両親も甘いわよね。」


「全くだわ。」


 何て話しを耳にしたエミリは思い付く。


「そうだ。あの女に擦り付ければ……」


 エミリは王子にアンの事を話しに王子の部屋へと向かう。すると王子は焦った様子でエミリに向かってきた。


「エミリ!エミリはどこだ!?」


「はい、ここにおります。」


「エミリ!大変なんだ!実は……父上、国王が暗黒魔法をかけられていたらしいんだ!そのせいで父上は心身共に弱ってしまった!エミリ、なんとかしてくれ!このままじゃ、父上はっ……」


「はい、私にお任せください。」


「頼んだぞ、エミリ!」


 エミリは内心では国王が邪魔だと思っていた。そうだわ。国王にはここで退場頂こうかしら?そして、それをアンに擦り付ける!完璧だわ!これで私に楯突く人間はいなくなる!ふふふ!


 エミリはほくそ笑んだ。


 一方アンはと言うと、慣れない仕事を任されながらもなんとかスマホのAIと共に乗り越えていた。


「ふぅ、これで洗濯はおしまい!」


 スマホが震える。


「お疲れ様!アン。」


「ありがとう。」


「さて、次は……」


「緊急事態!緊急事態!」


「え?!」


 スマホが急に震える。


「どうしたの?!」


「状況分析——国王に危険が迫っています。」


「え?!国王に危険?」


「すぐに王城に向かう事を提案します!」


「分かったわ!……て、行っても私じゃ入れて貰えないわよ!」


「王城に手紙を届けるメイドに交代してもらうことを提案します!」


「ええ?!そんなの無理よ。だってメイドの皆は私の事を……。」


「話は聞いたわ。」


「え?」


「代わってあげる!」

 振り向くとメイド達がニッコリと笑っていた。

「へ?!」


「使用人長に殴られそうになった時、あなたが助けてくれなければ殴られてたわ。」


「私も、転んだ時にあなたが包丁を掴んでくれなかったら顔に落ちてきていたわ。」


「私も、あなたが階段から転ぶのを助けてくれなかったら今頃大怪我していた。だから。」


「お礼よ!」


「皆……ありがとうございます!」


「ふふふ……」


 メイド達は優しい笑で笑いあっていた。


 アンは城へと急いだ。歩き慣れていない道を走って行く。城に付くまでに1時間かかった。 アンは息を切らす。


「はぁ、はぁ。」


 城につくと、アンは門番に、スチューシー家からの使いであるといい、通行証を見せる。


「通れ。」


 中に入った。一体何が起ころうとしているのか、アンには予想する事もできなかった。

 一方エミリは、国王を亡き者にして、どうやってアンのせいにしようか考えていた。そんな中、エミリはアンの魔力を感知する。


「アン?どうして城に……?まあいいわ。これはチャンスよ!」


 エミリはアンの元へと向かった。廊下で2人はばったり出会う。


「エミリ……」


「ふふふ、アン。ただの使用人に成り下がったくせにっ!王子の婚約者になった私への敬意、様を忘れているわよ?ほら、エミリ様っていいなさいよ?」


「エミリ、様…」


「そう、それでいいの!」


「何の用?」


「ふんっ!減らない口ね!まあいいわ!」


 エミリはアンに近づく。


「アン、あなたには感謝してるの!」


「?」


「馬鹿みたいに騙されてくれてありがとうって!ふふふ!」


「っ!」


「それじゃあさようなら。私、忙しいの!」


 エミリはアンにバレないようにそっとポケットへ何かを入れて去ってゆく。エミリはニタリとほくそ笑んだ。

 アンはそれに気づかないまま手紙を渡しに行く。


「確か……ここを曲がって……」


 アンは手紙を郵便担当の使用人に渡した。そして、気付かれないように友人の王女の元に行くことにした。


「それにしても国王に迫ってる危険ってなんなのかしら?」


 スマホが震える。


「危険!危険!」


「?」


「すぐにここから去る事を提案します!」


「へ?」


「おい、ここで何してる?」


「あ……」


 警備兵が彷徨いているアンの行動を怪しんできた。


「私はスチューシー家の使用人で、手紙を届けに……担当が変わって慣れない王城なので、迷ってしまって……」


「そうか、手紙はもう届けたのか?」


「は、はい。」


 警備兵はアンを訝しみながらも出口まで案内した。


「どうしよう、王女に会えなかったわ。」

 落胆して帰ろうとしたその時、ポケットから何かが落ちる。


「?」


「待て!なんだコレは?!」


 門番がアンを引き止めた。


「え?」


 ポケットから落ちたのは黒い石だった。


「コレって……?!」


 アンはすぐに何か分かった。暗黒魔法に使われる媒体だ。


「おい、お前!これはどう言う事だ!」


 門番はアンを詰問する。


「ち、違います!こんなもの知らないわ!」


「嘘をつくな!これは何かの呪物だろ!」


「違うっ!違うの!私じゃない!!」

 

 なんで?!あ!?さっきの!エミリ!?エミリが入れたの?!

 アンはパニックになりながらなんとか誤解を解こうとするが牢屋に連れていかれる事になってしまった。それと同時に最悪の事が起こってしまう。警備兵が何故か騒ぎ出したのだ。


「おい!大変だ!」


「どうした?!」


「国王が!崩御された!!」


「何?!」


 アンは恐怖で震えた。

 AIの言っていた国王への危機って、これのこと?!つまり、私はエミリにまた嵌められたの?!


 アンは冷たい牢獄の中、絶望してその場に崩れ落ちた。


「わ、わた、し、どうすれば……」


 薄暗い牢獄の中でスマホはただ静かに光っていた。

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