表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/24

序章6:接触 - 学園都市コロニー・ルウム (6) シャトルの中の思惑

ネオ・ジオンのシャトルは、静かに宇宙空間を航行していた。その一室で、レオ・ヴァンシュタインは、窓の外に広がる星々を無言で見つめていた。

彼の精悍な顔には、普段の忠誠心に加えて、複雑な感情が入り混じっていた。


「ミネバ・ラオ・ザビが、ルウムに…」


ナナイからの命令は、レオにとって予想外のものだった。

ミネバは、かつてジオンの象徴として担ぎ上げられた存在だが、今のネオ・ジオンにおいて、彼女は表舞台から姿を消している。

そのミネバが、なぜこのタイミングで、このような場所に現れたのか。

レオの脳裏には、ナナイの言葉が蘇る。


「…ビスト財団との関わりを探るんだ。もし、連中がシャア総帥に関わる何かを掴んでいるとしたら…」


ナナイはそこで言葉を切り、レオにだけ聞こえるように付け加えた。


「…あくまでも秘密裏に、状況を把握しろ。無用な騒ぎは避けろ。」


シャア・アズナブル。

絶対的な忠誠を誓う男の名を思い浮かべると、レオの胸には熱いものがこみ上げてきた。

総帥は今、深い眠りについている。

ネオ・ジオンは、ナナイが必死に支えているものの、その未来は不透明だ。

もし、ミネバが、あるいはビスト財団が、シャアの状況を打開する鍵を握っているとしたら…。

しかし、レオの心には、それだけではない、別の感情も渦巻いていた。

シャアが不在の今、ネオ・ジオンを率いるべきは誰か。ナナイは有能だが、彼女はあくまでシャアの代弁者に過ぎない。

真に組織をまとめ、新たな時代を築けるのは、自分ではないのか。

ルウムでミネバに接触し、ビスト財団の情報を得る。

それは、シャアのためになるはずだ。

だが、その過程で、ミネバがどのような動きを見せるのか。そして、ビスト財団が何を企んでいるのか。

それらを見極めることは、今後のネオ・ジオンの主導権を握る上で、大きな意味を持つかもしれない。


レオの視線は、窓の外の星から、自身の手に握られた通信機へと移った。

与えられた任務を遂行し、シャアのためになることを成し遂げる。

そして、その先に待つ未来を、彼は静かに見据えていた。

ルウムへの到着は、単なる情報収集の始まりではなく、彼の野心が動き出すきっかけとなるだろう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ