再会 - 学園都市コロニー・ルウム (1) 格納庫にて
ラー・カイラムは、学園都市コロニー・ルウムの軍港に静かに着陸した。
艦内では、クルーたちがそれぞれの持ち場につき、到着後の作業に取り掛かっていた。
格納庫では、アストナージ・メドッソがラビアント・エクリプスガンダムの最終チェックを行っていた。
「アストナージさん、連絡は?」
チェーン・アギが声をかけた。
「ああ、甥っ子のレイから連絡があった。すぐに迎えに来てくれるそうだ。」
アストナージは、嬉しそうに答えた。
チェーンは、少し羨ましそうな表情を浮かべた。
「甥っ子さんが迎えに来てくれるなんて、いいわね。私も家族に会いたくなっちゃった。」
アストナージは、少し照れくさそうに笑った。
「はは、チェーンもたまには故郷に帰ったらどうだ?」
そうこうしているうちに、格納庫のハッチが開いた。
そこには、レイ・ナーバスが立っていた。
「アストナージ叔父さん!」
レイは、嬉しそうな笑顔で駆け寄ってきた。
「レイ!元気だったか?」
アストナージは、レイの肩を叩き、再会を喜んだ。
「うん!叔父さんも元気そうで良かった!あのさ、ちょっと聞きたいことがあって…」
レイは、そう言ってアストナージに近づいた。
二人は、久しぶりの再会を喜びながら、他愛もない話に花を咲かせた。
近況を報告したり、昔話に花を咲かせたり。
話が一段落すると、レイは少し落ち着かない様子で、アストナージに尋ねた。
「叔父さん、ちょっとトイレに行きたいんだけど、場所を教えてくれる?」
アストナージは、艦内のトイレの場所をレイに教えた。
「ただし、迷子にならないように気をつけろよ。」
「分かってるよ、叔父さん!」
レイは嬉しそうに頷き、アストナージに別れを告げると、トイレへと向かった。
しかし、広大な艦内は迷路のように入り組んでおり、レイはトイレを見つけることができなかった。
彼は、あてもなく通路を歩いているうちに、格納庫へと続く扉を見つけた。
好奇心に駆られたレイは、扉を開けて中へと入った。
格納庫には、漆黒の機体が静かに佇んでいた。
それは、今までに見たことのない独特なシルエットを持っていた。
(なんだ、あれは…?)
レイは、機体に吸い寄せられるように近づいた。
その瞬間、レイは機体から何かを感じ取った。
それは、違和感というよりも、もっと漠然とした、何かを感じ取っているような感覚だった。
(何か…感じる。この機体、普通じゃない。)
レイは、そう思った。
しかし、それを言葉にすることはできなかった。
彼は、機体の周りをゆっくりと歩きながら、細部を観察した。
その時、背後から聞き慣れた声が聞こえた。
「レイ!こんなところで何してるんだ!」
振り返ると、そこにはアストナージが立っていた。
アストナージは、レイが格納庫にいるのを見つけ、慌てて駆けつけたのだった。
「叔父さん…」
レイは、機体を見たことをアストナージに言ったら怒られるかもしれないと思い、黙ってアストナージに近づいた。
「トイレを探してたんだけど、見つからなくて…」
レイは、誤魔化すように言った。
「そうか。それなら、俺が案内してやる。そろそろ食事の時間だしな。」
アストナージは、レイの肩を叩き、格納庫を後にした。
レイは、先ほどの機体のことが気になっていたが、アストナージとの再会を楽しみたかった。
彼は、叔父との他愛もない会話を楽しみながら、ルウムの街へと向かった。
格納庫を後にするレイの姿を、ユウ・カジマは静かに見つめていた。
レイが機体を見た時、確かに何かを感じ取っているようだった。
(あの少年…一体何者なんだ?)
ユウは、レイのことが気になっていた。
しかし、それを確かめる術はなかった。
ユウが考え込んでいると、背後からイアン・クロフォードとセレナ・ロッソが近づいてきた。
「ユウ、どうしたんだ?何かあったのか?」
イアンが冷静に尋ねた。
「ああ、いや…何でもない。」
ユウは、そう言って誤魔化した。
レイのことが気になりつつも、今は新型機のテストに集中すべきだと考えた。
ユウは、イアンとセレナに背を向け、ラビアント・エクリプスガンダムが格納されている区画へと向かった。
機体の傍らに立ち、静かに機体を見つめる。
レイが見たもの、そして自身が感じた感覚。
それらの意味を確かめるために。




