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異世界ゆるふわ冒険譚 〜引きこもり最強の俺は、家から一歩も出ずに世界を救う〜  作者: 沼口ちるの


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第三十一話:まさかの両親参戦!主婦力とポジティブビジネスの覚醒

零は、自室のゲーミングポッドで、リビングのテレビゲートを厳重に監視していた。アステラ世界では、一花の「掃除機聖女」、健太の「ポジティブ超人」、綾乃の「ユニコーンテイマー」が、連携して魔獣を撃退し、大絶賛されていた。


「くそっ、これ以上、あの迷惑パーティーが暴れる前に、テレビゲートを永久に破壊しなければ……!」


零が錬成魔力をテレビに集中させた、その時。


玄関のドアが開く音がし、母親の葵が、大量の買い出し袋を抱えて帰宅した。


葵は、リビングの異様な光景を見て、目を丸くした。テレビ画面には、一花がユニコーンの横で魔獣を吸い込んでいる姿が映っている。


「あら、一花ったら、また変なゲームやってるのね。すごい立体感だわ」


葵は、テレビの脇に転がっている充電ケーブルを無造作に手に取り、買い出し袋の中に入っていた最高級の有機野菜をテレビに近づけた。


「一花、野菜をちゃんと食べなさい!お母さん、無農薬の栄養を、この画面から送っておくわ!」


葵が、「家族への愛情」と「主婦の献身」という、零のチートも凌駕する最強の精神力(主婦力)で、ケーブルに触れた瞬間、零の魔力残滓と共鳴した。


キィィィン!


テレビゲートを通じて、葵の「有機野菜の栄養」が、アステラ王国の土壌に、強制的に注入された。


零は自室で叫んだ。「な、なんだと!?母親が『強制栄養注入魔法マザー・インジェクション』を発動させた!?」


アステラ王国の森。一花たちの足元の土壌から、突然、巨大化した有機野菜が次々と生え始めた。


「わあ!巨大なニンジン!これ、動画映えするよ!」一花は喜び、巨大ニンジンを背景に配信を続けた。


その時、さらに玄関が開く音がした。今度は、父親の悟が、出張帰りの大きなスーツケースを持って帰宅した。


「ただいまー!あぁ、葵!お前も一花と最新の立体映像で遊んでいるのか!楽しむことは、最高のポジティブビジネスだ!」


悟は、リビングに転がるミニバハムートを見て、目を輝かせた。


「これは素晴らしい!このミニドラゴンは、最高の癒やしとブランド力を持つ!これを世界中に展開すれば、ポジティブな経済効果が生まれるぞ!」


悟は、持っていたビジネス用の小型プロジェクターを、テレビゲートの前に置いた。悟の「ポジティブビジネスへの信念」が、零の魔力と共鳴する。


「錬成!ポジティブな事業展開に必要な『強制契約と事業拡大の魔法ポジティブ・ビジネス・プロジェクション』を発動!」


悟のプロジェクターから、アステラ王国に向けて、「ミニバハムートの版権に関する契約書」と、「ポジティブな事業拡大計画」のホログラムが、一斉に展開された。


零は自室で絶叫した。「父親が『強制的な事業展開チート』を覚醒させただと!?俺が守ろうとした世界が、主婦力とポジティブビジネスの力で蹂躙されていく!」


アステラ王国の王都。アリアンナ王女と騎士団長は、空中に突如現れた「ミニバハムートの版権契約書」を見て、困惑した。


「な、なんだこれは?我々の国の魔獣が、なぜか『ポジティブ商事株式会社』の所有物になっている!?」


「賢者様の父君だ!これも、賢者様の世界を豊かにするための新たな神託か!」


零は、自室の椅子で項垂れた。


「もういい……。俺は、家族と元カノと筋肉男によって、世界をカオスに突き落とすだけの、無力な引きこもりだ……。誰か、この面倒な状況を終わらせてくれ……」


零の最後の希望は、もはや「世界が飽きて、勝手に元に戻ること」だけになってしまったのだった。

よっしゃ、第三十一話!ついに両親まで異世界に参戦し、カオスが極まったぞ!


母親の主婦力(強制栄養注入)と、父親のポジティブビジネス信仰(強制契約締結)が、零の魔力と融合してチート能力に!アステラ世界は、無双する妹たちだけでなく、両親の日常的な行動によっても、根底から変わってしまいました。


零くんは、もはや「世界を救う」どころか、「家族の迷惑行為の後始末」に追われる、最強の被害者になってしまいましたね。彼の「引きこもり最強」という看板は、完全に揺らいでいます。


次回は、一花ちゃんのパーティーと両親が、アステラ世界で対面する(または対立する)展開にしようかな!


今回も読んでくれて、マジでサンキューな!またよろしく頼むぜ!

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