第三十話:ポジティブ筋力と幻獣テイマー!最強パーティーの誕生
異世界アステラの森の中。一花、健太、綾乃の『賢者妹と最強ポジティブオカルト探査隊』は、転移直後から大騒ぎだった。
零は、自室の『全知の窓』で、彼らの様子を監視しながら、絶望していた。
「あいつら、すぐに帰ってこい!森で騒ぎを起こすな!」
しかし、零の警告は、すでに耳に届かない。
健太は、森の空気を吸い込み、歓喜していた。「うおおお!アステラ世界は、ポジティブなエネルギーが濃密だ!体が勝手に動く!」
健太は、その場で腹筋を始めた。その瞬間、彼の体内に零の魔力の残留物とアステラの濃密なマナが流れ込み、彼のポジティブな思考と筋力向上への強い願望と共鳴した。
ズドドドド!
健太の体から、黄金のオーラが溢れ出した。彼は、身体強化魔法を無意識に発動させていたのだ。しかも、その強化レベルは、熟練の騎士団長をも遥かに凌駕していた。
「うおおお!体が軽い!ポジティブ・マッスル・ブースト!これなら、どんな山でも素手で登れるぞ!」
健太は、目の前にあった巨大な魔力結晶の岩を、片手で軽々と持ち上げ、スクワットを始めた。
「すごい!健太くん、その魔力、動画映えするよ!」一花はすぐさま撮影を始めた。
一方、綾乃は、森の奥深くを鋭い眼差しで観察していた。彼女は、全てのUMAの正体を知るという知識によって、森の奥に潜む幻獣種の存在を感じ取っていた。
「健太くん、静かに!あそこにいるのは、幻獣種よ。次元の狭間から生まれた、貴重なUMA!絶対捕まえるわ!」
綾乃は、零が以前錬成した「真理を教える究極のチップス」の残りカスをポケットから取り出した。
「究極の真理の残滓よ。これで、幻獣と精神的に繋がる!」
綾乃がチップスの残滓を地面に撒いた瞬間、彼女の頭上に古代の幻獣テイマーの魔法陣が展開された。綾乃のオカルトへの執念と、零のチートの残留魔力が、彼女にテイマーとしての能力を開花させたのだ。
森の奥から現れたのは、伝説の幻獣、光のユニコーンだった。ユニコーンは、綾乃の頭上の魔法陣と、真理の残滓を見て、警戒を解いた。
「ユニコーン……!これが、私たちが見つけるべきUMAよ!」
綾乃は、ユニコーンにそっと手を伸ばした。
「あなたは、次元の狭間の美しきエネルギーの具現化なのね。怖がらないで。私は、あなたの真の姿を知っているわ」
綾乃は、ユニコーンを優しく撫でた。ユニコーンは、綾乃に心を開き、彼女の隣に静かに佇んだ。綾乃は、幻獣種のテイマーとして覚醒したのだ。
「やったわ!一花ちゃん!これこそ、究極のオカルトUMA捕獲動画よ!」
「わー!ユニコーンだ!掃除機で吸い込まなくてよかった!」一花は、掃除機を置いてユニコーンを撮影した。
零は、自室で椅子から転げ落ちた。
「馬鹿な!健太は超人に、綾乃は伝説のテイマーに覚醒しただと!?俺のチートの残骸が、世界を救うどころか、俺の元カノと元彼を最強のチートパーティーにしてしまっただと!」
零の『全知の窓』には、アステラ王国民が、ユニコーンに乗った綾乃と、岩を持ち上げる健太、そして掃除機を持つ一花を見て、歓声を上げている様子が映し出されていた。
【アステラ王国民のチャット】
「賢者様の妹君のパーティーは最強だ!」「掃除機の聖女に、ポジティブ超人と、ユニコーンの聖女!」「我々の救世主だ!」
零は、目の前のゲームを投げ捨てた。
「くそっ、このままでは、俺の『引きこもり最強』という設定が、『妹とその友達の最強パーティーに邪魔される引きこもり』になってしまう!何とかして、彼らを自宅に、そして日常に引き戻さなければ!」
こうして、零は、自らが引き起こした最強の覚醒者たちとの、新たな戦いに挑むことになったのだった
よっしゃ、第三十話!健太くんはポジティブな身体強化チート、綾乃さんは幻獣種を従えるテイマーとして覚醒!ここに一花ちゃんの掃除機魔力無双が加わり、最強の迷惑パーティーが完全誕生だ!
もはや、アステラ世界は彼らのために存在しているようなものですね。零くんの「引きこもり最強」という設定が、妹たちのせいで崩壊寸前という状況が最高に面白い!零くんの次のミッションは、「世界平和よりも難しい、彼らの活動を停止させること」になりそうです。
次回は、この最強パーティーが、アステラ世界で巻き起こす、さらなる大騒動と、零くんの切実な帰還命令を描きましょうか!
今回も読んでくれて、マジでサンキューな!またよろしく頼むぜ!




