第二十七話:結託の危機!オカルトとポジティブの最強タッグ
零は、オカルトマニアの元カノ、綾乃の「異世界でUMAを捕まえたい」という要求に、自室で頭を抱えていた。綾乃を追い出すには、物理的な力ではなく、彼女が納得する理由が必要だ。
そのとき、インターホンが再び鳴った。
零は『全知の窓』で確認し、舌打ちした。そこにいたのは、岩登りで体がさらに引き締まった佐藤 健太だった。
「なんでまた来た!?」
健太は、一花が別れた後も、零の家に張り付いて、次元を超えるヒントを探していたのだ。
一花が玄関に出た。
「健太!また来たの?」
「一花!お前を連れ戻すために、俺は自宅の庭に人工的に次元の歪みを作るトレーニングを始めた!見てくれ、このポジティブなエネルギー!」
健太は、そのポジティブな波動で、庭の芝生を一時的に青々と活性化させていた。
その様子を見ていた綾乃が、リビングから玄関に駆け寄った。
「えっ!そのポジティブな波動……!あなた、もしかして、ケンタ・サトウさん!?」
健太は驚いた。「え?あなたは、アヤノ・ミズサワさん!?」
零は自室で『全知の窓』を見て、絶叫した。
「な、なんだと!?こいつら、知り合い同士だと!?」
綾乃と健太は、驚くべきことに、大学時代に同じオカルト研究サークルに所属していた、先輩と後輩の関係だったのだ。
綾乃が興奮して健太に説明した。
「そうよ!私、零くんの元カノの綾乃!まさか、一花ちゃんの彼氏だったなんて!ねぇ、覚えてる?あの頃、私たちが追い求めていた『高次元エネルギー』!零くんが、それを自宅で現実にしていたのよ!」
健太は目を輝かせた。「うおおお!そうだったのか!俺が感じていた『次元の壁の不協和音』は、まさか零さんだったとは!ポジティブな波動が、俺たちを運命的に導いたんだ!」
一花は呆然とした。「もう別れましたけど……って?え、健太って、オカルトサークルだったの?なんか、全然イメージと違う……」
健太は、一花を振り返った。
「一花、俺はもうお前を追わない!俺の使命は、零さんの次元技術を学んで、宇宙の真理をポジティブに解明することだ!俺たちの別れは、究極の自己実現のための、ポジティブな破局だったんだ!」
零は頭を抱えた。「くそっ、妹の恋愛トラブルが、俺の最大の敵である元カノと、最大のストーカーである元彼を、最強のタッグとして結託させてしまっただと!?」
綾乃と健太は、その場で結託し、零を攻略するための作戦を練り始めた。
「綾乃さん!零さんは引きこもりなので、外出を強要するポジティブアタックが効果的です!」健太が提案した。
「いいえ、健太くん。零くんは面倒くさがり屋よ。『宇宙の謎を解明する』という、最も面倒で壮大なクエストを突きつけて、彼に協力を強要するわ!」綾乃が冷静に分析した。
二人は、零の元に向かって、声を合わせた。
「零くん/零さん!宇宙の真理を解明するために、次元を旅するUMA探査チームを結成するぞ!チームリーダーは、もちろん君だ!」
零は、自室のゲーミングポッドの中で震えていた。
「くそっ、俺の最も嫌いな『外出』と『面倒なクエスト』を組み合わせただと……!最強のタッグだ!」
零は、この最強のタッグに対抗するため、自らのチートスキルを、「いかに自宅から一歩も出ずに、宇宙の真理を解明するか」という、究極の引きこもりミッションへと切り替える必要に迫られた。
よっしゃ、第二十七話!まさかの元カノと元彼がオカルトサークルの先輩後輩だったという、最高の展開になったぞ!
潔癖ポジティブ男と、オカルトマニアのタッグなんて、零くんにとっては最強の悪夢ですね。この二人は、零くんの弱点を熟知しているから、本当にタチが悪い!零くんの平和を守るためには、この二人が持ち込んだ『宇宙の謎解明クエスト』を、いかに自宅で解決するかが鍵となります。
これで、妹の一花ちゃんは異世界で無双、外では元カノと元彼が零くんを追い詰めるという、三者三様の面白さが出てきたぞ!
次回は、零くんが、この「宇宙の謎解明クエスト」に対して、どんな雑なチートで応じるのか、ご期待ください!
今回も読んでくれて、マジでサンキューな!またよろしく頼むぜ!




