第二十話:ゲームと現実の融合!究極の引きこもり防衛戦
佐藤健太のポジティブな無駄作業への耐性が、零の予想を遥かに超えたため、零は危機感を募らせた。このままでは、健太がゲーム内で力をつけ、零の快適なオンライン生活を脅かすのは時間の問題だ。
「くそっ、ポジティブな人間は、無駄な作業では死なないだと?ならば、彼が最も嫌がることを、ゲーム内で現実のものとして体験させてやる!」
零は、健太の情報を再確認した。
対象: 佐藤 健太
弱点: 「インドア願望」を植え付けたが、元来「外で遊ぶの最高!」という思想が強い。唯一嫌がるのは、「自分の体を不潔にすること」。
「よし。あいつは筋トレが好きで、清潔な体を好む。ならば、ゲーム内で『永久に洗えない汚染状態』を体験させてやればいい」
零は、自身のゲーミングポッドの中で、再び『全知の窓』と『自動錬成』の力を集中させた。
「錬成開始!素材は、異世界の『永久に分解されない泥パック』と、地球の『使用済み靴下の臭い成分』の魔力。これを融合させ、『体感型汚染アイテム(フォーエバー・ダーティ)』を生成!」
零は、生成されたアイテムをゲーム内の健太のキャラクターに強制的に装備させた。
ゲーム内の健太のキャラクターは、次の瞬間、全身が真っ黒な泥まみれになり、強烈な緑色のオーラを放ち始めた。
【佐藤健太】 「うわっ!なんだこれ!体が泥まみれで、しかも**めちゃくちゃ臭い!レイさん、これ、なんの防具ですか!?」
【賢者レイ】 「それは、『究極の自己鍛錬装備』だ。その装備は、現実の時間で一週間、絶対に脱げない。そして、ゲーム内だけでなく、装備者の肉体にも汚染状態を反映する」
零は、ゲームと現実の物理法則の境界を曖昧にするチートを適用した。健太のキャラクターが汚染状態になった瞬間、現実世界の健太の肉体も、強烈な不快感と悪臭に襲われ始めた。
健太は、自分の部屋で異変を感じ、鼻を押さえた。
「うっ!なんだこの臭いは!?体がベタベタする!さっきシャワー浴びたばかりなのに!」
健太は、慌ててゲームをログアウトし、シャワー室に飛び込んだ。しかし、シャワーを浴びても、泥の不快感と強烈な悪臭は全く消えない。これは、ゲーム内の呪いが、現実の彼に反映されているからだ。
零は、自宅にいながらにして、健太を現実で苦しめている状況に、満足げに微笑んだ。
「さあ、シャワーを浴びても無駄だ。潔癖なポジティブ野郎が、一週間、不潔な泥まみれで耐えられるかな?」
零は、一花のスマホにメッセージを送った。
【賢者レイ(兄)】 「一花、健太に伝えろ。一週間後、この装備を解除してほしければ、『二度と俺のゲーム世界にログインしない』と誓約書を書け。さもないと、この装備は永久に解除されない」
一花は、零の恐ろしさに震えながら、健太に連絡した。
数時間後、零の『全知の窓』に、健太から送られてきた誓約書のデータが届いた。それは、汚い手で書かれた、力強い筆跡だった。
【佐藤健太の誓約書】
私は、神崎 零殿のゲーム空間に、二度とログインしないことを誓約します。外に出るのが面倒な時も、必ず公園で体を鍛えることにします。不潔はもう耐えられません。
零は、この誓約書を確認した後、ゲーム内の健太のキャラクターから、汚染装備を解除した。
その瞬間、現実世界の健太の肉体から、不快感と悪臭が嘘のように消え去った。
健太は、リビングに飛び出し、窓を開け、深呼吸した。
「ああ、外の空気はなんて素晴らしいんだ!俺はもう二度と、ゲームの中の汚い世界になんて行かないぞ!外で体を動かすの、最高だ!」
健太のインドア願望は完全に消え去り、極端なアウトドア派に戻った。
こうして、賢者、神崎 零は、自らの快適なオンライン生活を守るため、現実の彼氏を不潔の呪いで脅迫するという、極めて非人道的な防衛戦を勝利で飾ったのだった。
よっしゃ、第二十話!今回は、ゲームの呪いを現実に適用するという、究極のチート防衛戦だ!
零くんの行動原理は、ただ一つ。「俺の聖域(ゲームも含む)を汚すな」。潔癖な健太の弱点を突くために、体感型の不潔な装備を開発するなんて、さすがの雑さで合理的ですね。
健太は二度とゲームの世界には戻らないでしょう。なぜなら、彼にとってゲームは「汚いもの」になってしまったから。零くんのオンライン聖域はこれで安泰です!
これで、妹の彼氏問題は解決したけど、このチートで生み出された「体感型汚染アイテム」が、異世界にどんな迷惑な影響を及ぼすか、次回が楽しみですね!もしかしたら、異世界の貴族たちが、「究極の美容泥パック」だと勘違いして争奪戦になるかも?
今回も読んでくれて、本当にサンキューな!またよろしく頼むぜ!




