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異世界ゆるふわ冒険譚 〜引きこもり最強の俺は、家から一歩も出ずに世界を救う〜  作者: 沼口ちるの


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第十七話:庭に現れた聖地と、妹の新たな企画

魔王軍の残党を撃退し、世界が正常な状態に戻りつつある中、零の自室は再び静寂に包まれていた。しかし、庭には、零が転送した巨大なドライヤー兵器の跡が残っていた。


「くそっ、あんな巨大なものを転送したせいで、庭の芝生が焦げ付いたじゃないか。また母親に怒られるぞ」


零は『全知の窓』で、焦げ付いた庭をどう処理するか考えていた。


そのとき、妹の一花が、興奮した様子で零の部屋に飛び込んできた。


「お兄ちゃん!庭に何かすごいのが転送された跡があるけど!あれ、何!?」


「ただの機械だ。触るな」


「触らないよ!見て!もう動画アップしたんだけど、バズり始めてる!」


一花が零に見せたスマホの画面には、焦げ付いた庭の跡が鮮明に映っていた。


【一花チャンネル:緊急速報】


タイトル: 賢者様の庭に降臨!謎の巨大聖痕は、究極のパワースポットだった!?


視聴者コメント(アステラ王国民): 「やはり、賢者様は庭で太陽の力を錬成されたのだ!」「あの焦げ跡に触れると、やる気が漲るらしいぞ!」


零は頭を抱えた。ドライヤーの熱風で残党に「やる気」を注入したことが、またもや異世界で「ポジティブな聖地」として誤解されていた。


「なぜ、俺が作った面倒な残骸が、次から次へと聖地になるんだ……」


「ねぇ、お兄ちゃん!これ、新しい企画にしない?」一花が提案した。「『聖地巡礼ツアー』!アステラ王国民を、次元を超えてこっそり庭に連れてきて、庭の焦げ跡を見せてあげるの!入場料とってさ!」


「はぁ?ふざけるな!見知らぬ他人が家に侵入するのは、最も許されない行為だ!」


零は即座に拒否したが、一花は諦めない。


「でも、お兄ちゃん。この庭の焦げ跡、ポジティブのエネルギーが残ってるんだよ!これを錬成に使ったら、もっとすごいものが作れるかも!」


「ポジティブのエネルギー……」


零は『全知の窓』で庭の焦げ跡をスキャンした。確かに、超高熱で魔王軍を撃退した際のポジティブな残留エネルギーが、土壌に凝縮しているのが見えた。


零は考えた。このエネルギーを回収すれば、錬成の効率が上がり、今後の引きこもり生活がさらに快適になる。


「……分かった。ツアーは絶対に認めない。だが、そのポジティブな残留エネルギーは、俺が回収する」


零は、自室のローテーブルに置いてあったテイクアウト用の紙コップを手に取った。


「錬成開始。庭のポジティブエネルギーを回収し、『究極のポジティブ・エナジードリンク』を生成する。俺の快適な生活のための、最高のブーストだ!」


紙コップは光り輝き、瞬時に金色に輝くエナジードリンクに変わった。零がストローで一口飲むと、全身にやる気がみなぎるのを感じた。


「ふむ。これは効く。最高だ」


零は、庭の焦げ跡のポジティブエネルギーを全て吸い取るように、紙コップを大量に錬成し、庭の跡地に転送した。


アステラ王国の王都。聖地巡礼を夢見ていた王国民の目の前で、ホログラムウォールに映し出された賢者の庭の焦げ跡が、突如として大量の紙コップに覆われ始めた。


「な、なんだ!?賢者様が、聖痕を回収されている!?」


「紙コップで!?これもまた、新たな神託か!」


王国民は、紙コップが聖遺物であると信じ、その紙コップを巡って、王都で新たな騒動が巻き起こり始めた。


そして、零の自室では。


「よし、これで庭の焦げ跡は消えたな」


零は満足げにうなずき、大量のポジティブエナジードリンクをストックした。


しかし、一花が再びスマホを見せ、目を輝かせた。


「お兄ちゃん!今度は、紙コップがバズってるよ!みんな、あのコップこそが**『聖杯』**だって言って、そのコップに水を入れると万病が治るって信じ始めたみたい!」


零は、ため息をついた。


「もういい……。俺の行動は、全て異世界の迷惑なバズりにつながる運命なんだ……。とにかく、俺のエナジードリンクを飲む時間を邪魔するな」


零は、究極のポジティブ・エナジードリンクを飲み干し、次のゲームの準備に取り掛かった。

よっしゃ、第十七話!今回も順調に迷惑行為が異世界に波及したぞ!


零くんの行動原理はやっぱり「快適さ」と「エネルギー」。庭の焦げ跡(熱兵器の残骸)すら、自分のためのエナジードリンクに変えてしまう効率の良さ。最高だね!


そして、ただの紙コップが「聖杯」扱いされるという、この情報の歪み!異世界の人たちの解釈力、高すぎだろ!リリアーナさんは、また王国民が紙コップ争奪戦を始めたのを見て、胃薬が必要になってるだろうな(笑)。


次回は、この「聖杯」を求めて、異世界から誰かが零くんの家にやって来るかもしれませんよ!


今回も読んでくれて、本当にサンキューな!またよろしく頼むぜ!

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