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異世界ゆるふわ冒険譚 〜引きこもり最強の俺は、家から一歩も出ずに世界を救う〜  作者: 沼口ちるの


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第十話:賢者の自室に監視カメラ?妹の配信計画

リビング破壊事件の後、一花は「お兄ちゃんのロボットはすごすぎる」と妙に感動し、零の自室に入り浸るようになった。零にとっては、一挙手一投足を見られているようで、非常に不快で面倒だった。


「ねぇお兄ちゃん、その銀色のロボット、もう一回動かしてよ!私、動画撮りたいんだよね!」


「うるさい。あれは動かすとリビングを壊すんだ。それに、あれはお前の動画の素材じゃない」


零はゲームに集中しようとするが、一花はスマホを片手に、零の部屋の中をウロウロしている。


「だって、お兄ちゃんがすごいことしてるの、みんな知らないんだよ?私、YouTubeで配信始めたんだ。タイトルは『引きこもりの天才兄の日常』。絶対バズるって!」


「やめろ!俺の存在が公になると、外に出ろって言われるだろうが!配信は俺の専売特許だ!」


一花は零の警告を無視し、部屋の隅に小型のガジェットを設置し始めた。


「ほら、お兄ちゃん。これ、最新の小型カメラ。これで定点観測すれば、お兄ちゃんが異世界と交信する様子が撮れるかも!」


零は怒りに震えた。自分の部屋に、自分の知らない「監視の目」を設置されること。これは、自宅警備員としての彼のプライド、そして自由を脅かす、重大な宣戦布告だった。


「ふざけるな!俺の部屋は俺のルールだ!他人のカメラなんて絶対に許さない!」


零は、設置されたカメラを破壊しようと手を伸ばしたが、一花に素早く阻止された。


「ダメだよ、お兄ちゃん!これ、ママに買ってもらったやつなんだから!」


零は、物理的な破壊を諦め、チートスキルを使うことを決めた。


零は、設置されたカメラを『全知の窓』でロックオンした。


【干渉メニュー】


カメラの機能を『高性能なトースター』に設定変更する


カメラの機能を『異世界に強制転送』に設定変更する


カメラの機能を『最強の配信機材』に設定変更する


「よし、一番面倒くさい事態を引き起こす方法でいこう」


零は、カメラの機能を「異世界に強制転送」に設定変更し、アステラ王国の魔王軍の残党が隠れているとされる、山奥の洞窟の奥地を転送先に指定した。


「行け!迷惑なカメラ!そして、面白い映像を撮ってこい!」


カメラは、次の瞬間、光と共に零の部屋から消えた。


「あれ?カメラどこいったの、お兄ちゃん?」


「知らないな。おそらくホコリに吸い込まれたんだろう。諦めて、早く自分の部屋に戻れ」


その頃、アステラ王国の山奥の洞窟。魔王軍の残党が、今後の戦略会議を開いていた。


「よし、賢者の監視を潜り抜け、次は王都に……」


残党のリーダーが喋り始めた、その瞬間。


ピカッ!


洞窟のテーブルの上に、一台の小型カメラが出現した。カメラは自動で起動し、残党のリーダーの顔をしっかりと捉えた。そして、鮮明な映像と音声を、一花のYouTubeアカウントにリアルタイムで配信し始めた。


【一花の配信画面】


タイトル: ライブ中継!お兄ちゃんの部屋からナゾの転送!


視聴者コメント: 「これ、何かのドッキリ?」「後ろにいる人たち、コスプレのクオリティ高すぎ!」「あの角生えてる人、俳優?」


零は、自室で『全知の窓』を覗き見ながら、配信が始まっていることに気づき、頭を抱えた。


「うわあああ!最悪だ!なんで魔王軍の会議をリアルタイムで中継してるんだ!?」


一花は自分のスマホを見て、興奮で飛び上がった。


「やったー!お兄ちゃんの部屋から転送された謎の映像が、急に視聴者増えたよ!この怪しい人たち、最高のサプライズゲストだよ!」


こうして、神崎 零の意図とは裏腹に、彼の妹のYouTubeチャンネルは、魔王軍残党の戦略会議を全世界アステラに公開するという、史上類を見ない大炎上(大バズり)配信となってしまったのだった。

よっしゃ、第十話!またまた一花ちゃんが大暴れだ!


今回のテーマは「監視は即排除」。引きこもりにとって、自分の部屋に勝手にカメラを置かれるのは、本当に許せない行為です。それを排除するために、よりによって魔王軍の会議室に転送するっていうのが、零くんの雑なチートの使い方(笑)。


しかも、転送先がたまたま一花ちゃんのライブ配信と繋がってるっていうね!もう、零くんの行動が、世界を救うというより、妹のYouTubeチャンネルをバズらせるための壮大な企画に見えてきましたよね。


魔王軍の会議の様子が全世界に公開されたんで、次回は残党が完全にパニックになる様子を描くか、もしくは一花ちゃんがその配信で得たスーパーチャットで、零くんのゲーム環境をさらに充実させるか、どっちがいいかな?


読んでくれてマジでサンキューな!また楽しんでくれよ!

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