運命の時
限界を迎えていたがエヴァンは未だ耐えようとする意思があった。それはエリにもう一度会いたい、会って愛してると伝えたい。
そう考えると目の前にあった限界が遠くなっていく。
そんな今日エヴァンの運命が決まる出来事が起こる——
いつも苦痛を与えられる時はノート・ジャガーがエヴァンをその場所に連れていく。
今回もそのはずだがいつもの場所を通り過ぎ薄暗い廊下の奥に連れて行かれる。
「……おい、変態のペット。もう通り過ぎてんぞ」
最初から今までノート・ジャガ―がエヴァンの問いかけに反応したことはない。けれどエヴァンは運ばれている時は何かしら話しかけている。
廊下の突き当たりに到着した。薄暗くてよく見えなかったけれど突き当たりに部屋があった。
その部屋にはケイトンと術衣の人間が数人いた。
エヴァンはその部屋にあったカプセルに入れられ、拘束される。
「このままゴミ処理場へか?」
「そうしたい、我々も君に時間をこれ以上裂けない。だから君にこれを投与する。君のように限界な人間はこのミュータント血清には耐えられない。残念だったな君が洗脳されれば早めの段階で投与させたのに」
「あんたの下につくくらいならチンパンジーとセックスした方がマシだ」
「ほんと下品なやつだな。もういい初めろ」
合図と共に術衣は動き出しエヴァンの腕に何かしら注射を打つ。打った直後は何ともなかったけれど、ほんの少ししたら心臓への強烈な痛み、全身の震えそして呼吸がしづらく何度も深呼吸してもうまく吸い込めない。
だんだんと意識がなくなる。数分後エヴァンは完全に意識を落とす。
意識がないのを確認すると術衣はミュータント血清をエヴァンに投与する。そして血液を循環させる薬も同時に投与した。
けれれどエヴァンの意識は戻らない。そして数分もたたず死亡が確認された。
「結局は無駄な時間を要しただけか。……今度は別のやつで実験するぞ」




