In Water
担がれた状態のエヴァン、さっきまでいた部屋を出て薄暗い廊下を進む——
ほんの数分経つとノート・ジャガーは目的の部屋につきその中へと入る。
「なぁあんたの名前正直変えた方がいいと思う。ノート・ジャガーってマーベルの超有名ヴィランのジャガー・ノート逆さまにしただけで、かなり危ない。……おっと悪い屁が出た、ずっと我慢してなんだ」
運ばれている最中もエヴァンはいろんなことを言ったがノート・ジャガーは一切聞く耳を持たない。というか自我がない感じだ。
ノート・ジャガーは担いでいたエヴァンを数ミリ水の貯まった人が一人横になった状態で入れるサイズのケースに入れようとする。けれど椅子と一緒に縛っていたからエヴァンがケースをはみ出る。
「この拘束といてくれなきゃ……」
椅子のせいで入らないのに気づいていないのかケースにエヴァンを押し付ける。
その力は異常で叫び声を上げるエヴァン。
どうしても入らない、ノート・ジャガーはエヴァンの体勢をなん度も変えケースに押し付ける。そして押し付けられるたびに声を上げる。
どうしてもうまくいかなくむしゃくしゃしたのかノート・ジャガーはエヴァンを両手で放り投げる。
打ち付けられた勢いで椅子は壊れた。かなりの勢いで壁に打ち付けられ、意識が朦朧としている。
ノート・ジャガ―は放り投げたエヴァンの元に向かいもう一度エヴァンをケースの中に入れる。
「オレはおもちゃじゃないぞ。ジャガー・ノート……ノートジャガーだった」
椅子が壊れたことによりエヴァンはケースの中に入れた。未だ視界がぼやけ体が自由に動かせないエヴァンはケースから出ようと頭では考えていたが体が言うことを聞かなかった。
ノート・ジャガ―はケースの蓋を閉めると、自動で厳重なロックがかかった。
蓋には液晶がついておりエヴァンの目の前にはケイトンがいた。
そんなケイトンは「気分はどうだ」と聞いた。
「……あんたの買ってるペットのせいで、最悪の気分だ。躾できないなら飼うな。それとここから出せ変態野郎」
「躾はできてる、それと出すことはできない。……君のいるケースは数分経つと水がケースいっぱいまで水が入る」
その時両サイドから水が大量に流れ始めた。かなり意識は回復していて体もある程度自由に動かせる、ケースの大きさ的に水が溜まるのは数分もかからない。
かなり焦ったエヴァンはがむしゃらに蓋を殴るが、狭いケースの中腕が触れず力一杯殴れない。それとケースも蓋もかなり頑丈なガラスでできていて、腕を思いっきり振れる状況でも割れそうにない。
そのことも気づかずただひたすらいろんな方法で蓋を開けようとする——
「君は今から一時間、計六セットの拷問をする。五分の間の水中その後五分間インターバル、つまり息が吸える。せいぜい死なないようにな」
ケイトンが話している間も水は刻一刻とエヴァンを飲み込んでいった。
すでに顔がギリギリ出ている状態。その時エヴァンは大きく息を吸い、水中に入った。そしてケースの中は水に満たされた。
息を止め始めた瞬間からエヴァンは無駄な動きはせずじっと時間が経つのを待った。その間周囲を見回すと、エヴァンの入っているケースを複数見つけその中には人間が入っていた。その人間は水によって身体中がぶくぶくに膨れ上がっていて見るも無惨な状態だった。
マジかよこいつら……
いろんなことを考えていると一分、二分と時間が過ぎる。そして排水の時間の五分がたったはずだが一向に排水が始まらない。
エヴァンの息止めもそろそろ限界だ、体が震え始めパニックになる。
ケースや蓋を叩き蹴る、そして体の中にあった空気と入れ替わるように水が入ってきた。その時に排水が始まった。
息ができるレベルまで水が排水されエヴァンは大きく息を吸う。その時またケイトンが映し出される。
「私は一つ嘘をついた、五分経つと水と空気が入れ替わると言ったが、それが嘘だ。本当は君が限界を迎えるたびに水と空気が入れ替わる。水は限界までだが空気はほんの一瞬だけだ」
まだ呼吸が整ってなく荒く息を吸っていると、また水が溜まり始める。
「それじゃあと五セット、頑張れよSIA所属エヴァン・ガーランド」




