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第67話マリア救出編➅

「ハルト、私をノエルの真上で降ろして。そのまま斬りこむわ」

「了解」

 ハルトが返事をした次の瞬間、地上でキラリと何かが光った。

「くっ!」

 ベネディクタの戦闘用ブラが魔法陣を展開し、1本の矢をはじき返した。

「この距離を正確に狙ってくるなんて、オリバーの言う通りやっかいな敵だな」

「ハルト、方向転換! また来る!」

 ベネディクタの声にハルトが反応する。

 真っ赤に燃え上がる1本の矢をかわし、ハルトたちが降下する。

「ハルト! 矢が追って来てる!」

 シルフが大声で叫んだ。

 ハルトが、ちらりと後方を目視して方向転換する。燃える矢はスピードを落とすことなく、最短距離でハルトたちを追いかけ続ける。

「自動追尾まで出来るとは。こんなの初めて見たぞ」

「ハルト! 矢が増えてるって!」

「ハルト、なぜ止まるの! 逃げて!」

 空中で止まったハルトに、シルフとベネディクタが大声で呼びかける。

 燃えがる4本の矢がハルトたちに迫る。

「きゃっ!」

 ハルトはギリギリまで引き付けた状態から攻撃をかわした。4本の矢がぶつかり合い、上空で大爆発が起こる。



「……」

 ノエルは馬車のそばで大弓を構えたまま、爆発の煙が広がる上空をにらみつけていた。

「さすがバーリー中隊長。一網打尽に――」

「静かにっ!」

 部下の声でノエルの集中力が途切れた。


「フラッシュトラストォォォ!」

 上空からベネディクタの声がこだまする。

 上空に広がる黒煙の中から一筋の閃光が地上に向かって伸びていく。

「逃げろお前らっ!」

 ノエルが叫び、空に向かって矢を放った。光が矢を粉砕し地上のノエルに迫る。ベネディクタの魔法剣から放たれた光の突きがノエルの足元に突き刺さった。轟音と共に衝撃波でノエルと兵士たちが吹き飛ばされる。

 馬車が横転し、マリアの閉じ込めれている檻が地面に転がった。


 マリアがとっさにアデリナを抱きかかえる。


(一体なにが起こったの!?)


「マリアっ。大丈夫か?」

 檻に駆け寄ったハルトが手をかざし、風魔法の風圧で鉄格子を切断した。

「ハルト! 助けに来てくれたんだね」

「ああ、ベネディクタと一緒にな。その子は?」

「この子はアデリナ。パンを盗って捕まったらしいんだけど、お母さんが病気なの。アデリナをお母さんに会わせてあげたいの」

 檻から出てきたマリアの後ろにアデリナが隠れるようにして寄り添う。


「冒険者が檻から出たぞ!」

「捕まえろっ」

 兵士たちが剣を抜き、マリアたちめがけて突っ込んでくる。

「吹き飛ばせ」

 ハルトが兵士たちに向かって手をかざし、静かに言った。

 突風が兵士たちを宙に舞い上げ、地面に叩き落とす。


「ハルト、急いで! これ以上もたないっ」

 4本の矢の自動追尾攻撃をかわしながらベネディクタが叫んだ。

 

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