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第63話マリア救出編②

 ルドルフの町、ギルド協会の会議室でハルトたちはマリア救出に向け作戦を練っていた。

「シルフの報告から、マリアを拉致した部隊は王都へ向かっていることが推測できる。マリアを拉致した目的は不明だが、部隊を指揮してるのは俺らと同じ第4連隊所属のエドワード・グレイ大隊長だ」

 オリバーが説明する。

「私とベックが脱出した後に、そのエドワードってヤツがマリアをさらったのね」

「その大隊長は強いんすか? 部隊の戦力は?」

「はっきり言ってお飾りよ。私たちを襲ったのは弓兵部隊の一個中隊だったわ」

 ベックの質問にベネディクタが答える。

「私とノ―ムが確認したとき、移動中の兵士はざっと200人以上いたわよ」

「二個中隊ってことだな。できれば王都へ入る前にマリアを助け出したい。これは時間の問題だが、今から追いつくことは可能か?」

 オリバーがハルトに尋ねる。

「結論から言えば可能だ。飛行魔法を使えば問題ない。ただし術者含め3人以上を同時に飛ばす場合、速度が格段に低下するんだ」

「追いつくことが最優先なら、2人がベストだよな?」

「ああ。ベックの言う通り。先遣隊として俺の他に1名、そして後続2名で追跡することになる」

「私に行かせてください!」

 ベネディクタが立ち上がった。

「たった2人で奇襲を仕掛けてマリアを救出し、迅速に撤収しなきゃならない。このメンツだとお前さん以外に適任者はいねぇよ」

「オルトリンガム中隊長、感謝します」

「ああ、それとベネディクタ、その堅苦しいのやめようぜ。俺たちはマリア救出のためのチームだ。騎士とか冒険者とか階級とか垣根は全部とっぱらって、ざっくばらんに行こうや。みんなも俺のことはオリバーって呼んでくれ」

「オリバーは、やっぱりいいヤツね。私は会った時から分かってたわよ」

 シルフの言葉に一同が笑う。


「ハルト、漆黒の魔石について何か分かった?」

「俺の鑑定スキルでも詳しいことは分からなかった。古い年代のものでることと、魔法による干渉は確認できた。かなり昔の誰かさんが加工したってことは確かだ」

 ベネディクタの質問にハルトが答える。

「その魔石の効果とか力は?」

 ベックがもどかしそうな表情で尋ねる。

「分からないな。俺もこんな骨董品、見るのも初めてなんだ。シルフも知らないんだよな?」

「うぅぅん……どこかで見たような、いや聞いたことあるような気がしないでもないような?」

「どっちだよ!」

 眉間にしわを寄せるシルフに、ベックがツッコミを入れる。

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