第32話ランガの森ダンジョン編 ⑬
「ベネディのブラは、どんな色柄にするの?」
メンテナンスを終えた戦闘用ブラを着けながらマリアが尋ねる?
「このブラに柄がつくの?」
「うん。ほら、私のは若葉をモチーフにした緑の刺繍なの。駆け出し冒険者の私がこれから成長して活躍できるように、ハルトが祈りを込めてくれたの」
マリアが大事そうに胸元に手を当てる。
「素敵ね。マリアにぴったりの刺繍だわ」
「ベネディクタのも決まってるよ。さあ、仕上げと行こうか!」
ハルトが両手にブラを乗せて目を閉じた。
ブラが柔らかな金色の光に包まれていく。ベーシックブラの白い生地のまま縫製された戦闘用ブラに、鮮やかな色が浮かび上がった。
「ベネディクタ専用の戦闘用ブラ、完成だ」
「これが……私の戦闘用ブラ」
ハルトから手渡された戦闘用ブラを、ベネディクタがうっとり見つめる。
ブラにはバラの花をモチーフにした鮮やかな刺繍が施されている。目の覚めるような赤色を基調として、ブラ全体を彩っている。
「すごい! なんだか大人っぽい雰囲気ね。ベネディ、早く着けてみて」
マリアがはしゃぎながら催促する。
「ええ」
ベネディクタがJカップの巨乳を戦闘用ブラにおさめる。
「ベネディ、似合ってる。すごく綺麗!」
「ありがとう。このブラ、着けているだけですごく落ち着くわ。まるで自分の体の一部のような」
ベネディクタがリラックスした表情で答える。
「少し動いてみて」
ハルトに言われ、ベネディクタがジャンプする。
Jカップ乳がブルンブルンと激しく上下に揺れる。
「えっ! こんなに揺れているのに、まったく重さをかんじないわ」
ベネディクタが驚きの声を上げた。
さらに上半身を左右に振る。
顔と同サイズの巨大な乳房がタプンタプンと左右に揺れる。
「こんなに振っても全然痛みを感じない!」
ベネディクタがブラ越しに、ツンと前に突き出した巨乳をそっと持ち上げた。
「問題なさそうだな。ベネディクタにもマリアと同じ自動防御機能を付与しておいた。あと、防御貫通力増加のバフも付いてる」
「ありがとう! レイピアと相性抜群ね」
「今から試してみるか?」
「いえ、結構よ。ハルトの腕はマリアのお墨付きですもの。あとは実戦で存分に」
ベネディクタがマリアに視線を送り、にっこり微笑んだ。
「ねえハルト。ベネディのブラにはどんな祈りを込めたの?」
マリアが顔を近づけ興味津々に尋ねる。
「祈りなんてたいそうなもんじゃないよ。ベネディクタは自分の大きな胸が原因で剣の道を歩むことがままならなかった。それでも剣への情熱を忘れず、鍛錬を怠らなかった。努力は人を裏切らない。その情熱があれば、どんな壁でも乗り越えていけるんじゃないかって思ったんだ」
ハルトが照れくさそうに頭を掻いた。
「そっかあ。バラの花ことばは『情熱』だもんね」
「このバラの刺繍には凛とした美しさの中に、燃えるような力強さも感じる。私もこのブラに見合った剣士となれるよう、これからも研鑽を重ねていくわ。ハルト、本当にありがとう」
ベネディクタは嬉しそうに、バラの刺繍を指先でそっと撫でた。




