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 検索ワード【ヨリ】でかければ、ヨリを戻す、ヨリを戻したいに続き源頼朝、そしてゲーム実況者ヨリと出てくる。


 アパートへ帰り、ヨリを調べ始めたのは午前様になってから。考えを改めた交際相手の連絡を待ったが、そんな奇跡が起こるはずなく。


 あかりから復縁を申し出ようにも相手は結婚するつもりがない。あかりはあかりで次の誕生日までに結婚したかった。


 結婚したくて会社を辞め、ワンルームを引き払う事にしたのだから、関係が修復されたところで結婚に至らなければ本末転倒だ。


 口を開けば結婚、結婚、結婚ってーーあかりは結婚の根底を見失っている。けれど30歳を目前とした環境では珍しくない症状と言えよう。結婚できる人と恋愛をしたい、それ自体は別段悪い事じゃない。


 お風呂に浸かって、ひとしきり嘆いた後、あかりの意識は明日からどうやって生きていくかへシフトチェンジする。背水の陣で挑んだプロポーズ大作戦が破れた今、ゲーム実況配信者を利用する所存だ。


 さっそく【ヨリ】の検索結果の1番〜3番目まで飛ばして、情報を読み漁る。


 彼女の長所をひとつ上げれば、こういう気持ちの切り替えが早い所か。


 交際相手を本気で愛していない、愛してないので傷心の程度が知れていると指摘されても、あかりは捨て身で婚活をした。完全なる自業自得だが、失恋して生活基盤を失うなんて、なかなか無い。


 それにプロポーズされた時点で一旦落ち着き、きちんと将来を約束した上で退職や引っ越しを決める性格ならば、ヨリの目に止まらなかった。

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