声劇 神に守られた村
前編 後編でひとつの物語になります
『神に守られた村』
むかしむかしのお話
人里離れた山の中に
神に守られた村があった
その村では
こんな言い伝えがある…
シナ:えっと、この薬とこの薬を一緒にすると…
《ボォーン》
シナ:またやっちゃった…
爺:もう良いじゃろ
薬で村は助からんよ
シナ:じいちゃん…
爺:もうおしまいなんじゃよ。
この村は死んでるんじゃ
シナ:(私は絶対に諦めない)
私はシナ。医者をしている。大好きなこの村が今、病で死にかけている。そんな村を助けようと、古文書を参考に薬を作っているがどうも上手くいかない。
シナ:子どもころにおじいちゃんが話していたあの薬を取りに行かなければダメかな…
〜回想〜
爺:シナ。どんな病にも効く不老強靭という薬草があるのを知っておるか?
シナ:ううん
爺:あの山の火口にだけ生えておるんじゃ。それを取りに行くためにはな必ず…
シナ:必ず…なんだっけ?そこだけが思い出せないんだよな…じいちゃんに聞いても忘れたの一点張りだし…
よし!取りに行こう!
シナ:はぁはぁはぁ…
そんな簡単に取りに行けるほど世の中甘くないか…
《バリバリドッスン!》
シナ:なに?今の音!?
《物音の方へ駆けるシナ》
シナ:鳥!?しかも大きい!
はっ!!!ケガをしてるわ!?
早く手当てしてあげなきゃ
ナイ:う…
あなたは誰?
シナ:鳥がしゃべった!?
ナイ:私はナイだ
シナ:あ…わ、私はシナ
医者よ。あなたケガをしてたから
ナイ:手当てを?すまないありがとう
ところでこんな山奥へなぜ来たのだ?
シナ:それは…
(私はすべてをナイにうちあけた。話が終わった途端なぜか涙が出て来た)
なぜだろう涙が勝手に…
ナイ:ひとりで辛かっただろ。
手当てのお礼だ私も協力しよう。
シナ:え?いいの?
ナイ:私にも責任があるからな
シナ:どういうこと?
ナイ:いや、いずれわかることだ
さあ私の背中に
シナ:うん!
ナイ:しっかりつかまっていろよ
シナ:え!?
《飛び立つナイ》
シナ:わぁぁぁ〜すごい!キレイ!
ナイ:薬草のある火口はあそこだ!
降りるぞ!
ナイ:シナ、薬草を取りに行くために必要なことを知ってるか?
シナ:じいちゃんに聴いていたんだけど、忘れちゃったんだ。
ナイ:そうか…
ひとつだけ聞かせてほしい
シナ:なに?
ナイ:なぜシナは他人のために力をつかうのだ?
自分が危険な目にあうかもしれないのに
自分が死ぬかもしれないのに
なぜだ?
シナ:うーん…なぜだろうね(笑)わからない
ナイ:え?
シナ:わからないけど…これだけは言える
やれることはやりたい
後悔はしたくないって
ナイ:…
シナ:だって、やっておけばよかったってことって、出来たことでしょ?思うならやった方がいいじゃない(笑)
ナイ:そうか…君と出会えて本当によかった。これはやはり運命かもしれない
声劇『神に守られた村』後編
むかしむかしのお話
人里離れた山の中に
神に守られた村があった
その村では
こんな言い伝えがある…
ナイ:巫女鳥様!
このままでは村が死んでしまいます!
巫女:よい…放っておけ
ナイ:なぜです!?巫女鳥様は以前、私におっしゃったではありませんか!
巫女:そんなことは絵空事じゃ!
人間どもは自分勝手な生き物なんじゃよ。自分の利益のためなら他人がどうなっても良い。そう思っておるのだ。
ナイ:くっ…
(私は絶対に諦めないない)
〜回想〜
巫女:良いか、ナイ。私たち一族は人間が苦しんでいる時、助ける役割があるのだよ。
ナイ:そうなのですね?
巫女:そうだよ。どんな病にも効く不老強靭という薬草があるのを知っておるか?
ナイ:いえ、知りません
巫女:あの山の火口にだけ生えておるんじゃ。それを取りに行くためにはな私たちは必ず…
ナイ:必ず…私にはその役割があるのだ
巫女鳥様もあんなことがあったのだから無理もないが…私はどうすべきなのか…
〜再び回想〜
巫女:なんだって!村人が襲ってきただと!?疫病の原因が我々にあると申すのか!?愚かなことを…なんと自分勝手な生き物だ…
ナイ:とにかく火山へ向かおう。
ナイ:あそこの村か…表には誰も出ていないな
やはり疫病のせいで…早くしなければ…
《矢が飛んでくる》ビューン!
グサッ
ナイ:うっ…なぜ?
《バリバリドッスン!》
シナ:なに?今の音!?
ナイ:人間か…もうおしまいだな…(気を失う)
ナイ:う…
あなたは誰?
シナ:鳥がしゃべった!?
ナイ:私はナイだ
シナ:あ…わ、私はシナ
医者よ。あなたケガをしてたから
ナイ:手当てを?すまないありがとう
ところでこんな山奥へなぜ来たのだ?
シナ:それは…
ナイ:(彼女はすべてを私に話してくれた)
ナイ:ひとりで辛かっただろ。
手当てのお礼だ私も協力しよう。
シナ:え?いいの?
ナイ:私にも責任があるからな
シナ:どういうこと?
ナイ:いや、いずれわかることだ
さあ私の背中に
シナ:うん!
ナイ:しっかりつかまっていろよ
シナ:え!?
《飛び立つナイ》
シナ:わぁぁぁ〜すごい!キレイ!
ナイ:薬草のある火口はあそこだ!
降りるぞ!
ナイ:(なぜ他人のために尽くせるのかを聞くと意外な答えが返って来た。)
シナ: やれることはやりたい。後悔はしたくない
ナイ:(他人のために尽くせる人間がいた事に私は驚いた。)
ナイ:着いたぞ
シナ:薬草どこ?見当たらない…
ナイ:あぁ…シナ良いか今から言うことをよく聞くんだ。村を守るための方法を教える
シナ:じいちゃんが言ってたやつね!いいわ。
ナイ:方法はこうだ
燃えさかる海の中、巨鳥飛び込む時
不死の羽、民の光となる
巨鳥と心通わす民により病癒される
シナ:それって…
ナイ:そう不老強靭は不死鳥の羽。そしてそれを手にできるのは不死鳥と心を通わす民のみ。そして手に入れた時光がのぼるとされている。
シナ:……
ナイ:もし失敗すればふたりとも命を落とすだろう。
シナ:無理ね
ナイ:(やはり怖気ついたか)
シナ:あなたひとりでは行かせられないわ。
ナイ:え?
シナ:一緒に行きましょ
一緒に行けば大丈夫よ
私たちふたり合わせて「シナ・ナイ」
だもの(笑)
ナイ:あはははは
面白いことを言う
シナ:それにわかったの
ナイ:何を?
シナ:私とあなたは似てる。ううん私はあなた。あなたは私よ。
だから素直に泣けたんだと思うの
ナイ:私も同じことを考えてた
シナ:なら決まりね!行きましょ
ナイ:あぁ…
しっかりつかまっていろよ
シナ:えぇ!
大丈夫!シナナイ!
《火山へ飛び込むふたり。爆発する火山。まばゆい光が包み込む》
爺:だから不死鳥に乗った女神様がこの村を守ってるんだよ。
女の子:私も女神様みたいになる!
爺:なれるさきっと。
女の子:おじいちゃんおまじない言ってぇ
爺:わかったわかった(笑)
ふたり:大丈夫!「シナナイ」
落ちで笑ってもらえたら嬉しいです