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3話

ーーー地方都市 ビックツリー


ここビックツリーは朝の寒さに負けず大勢の人々が忙しそうに

働いている


その中にあって街を物珍しそうに見ている2人が歩いていた


一人は身長150㎝ほどの黒髪の華奢な少年

もう一人は身長180cmほどのスラリとした青年


少年はクルクルと回ったり飛び跳ねたりして非常にご機嫌の

ようだった



「ヒャッハー! 冒険!スリル!成り上がりが俺を待ってるぜ!」


「しかしながら若、冒険者というのは」


「おい、アルバート。若というのはやめろ。今日から俺は冒険者

 ロックだ。伝説の冒険者ロック様だ」


「しかしながらロック様、冒険者というのはとても厳しいものです」


「大丈夫だ俺ならできる」


「しかしながらロック様」


「それにしても腹が減ったな」



二人は地下都市を出発してから何も食べていなかったのだ

屋台では肉を焼く旨そうな匂いが立ちこめていた



「よし!伝説の始まりに豪華な朝食といこうか」


「しかしながらロック様、金銭があまり残っていませんが」


「なに!?」



ここまでの道のりでモンスターを倒しながら来たが、安全を優先し戦闘を

極力避けてきたのと、スライムなどの弱い敵だったため、

魔石を売って得たお金は残りが1100Gとなっていた。



「それじゃあ、最高級の超豪華ご飯は・・・」


「この国の相場をまだ把握していませんが、まず不可能でしょう」



屋台では肉の串焼きが多く、1本150Gが一般的だった


二人は少しでも美味しいものを食べようと屋台を見て回っていたが

少年は先ほどよりテンションが下がっているようだった。


キョロキョロと忙しく屋台を見て回っていた少年があるものを発見する

そこは路地裏にひっそりとある屋台で、他が繁盛しているのに比べ

客の気配がまったくなかった



「アルバート!見てみろ、最高級黒牛肉の串焼きが売ってるぞ!」



たしかにその店の張り紙には「本物 最高級黒牛肉300G 超大特価!」とあった



「しかしながらロック様、あの店は非常に怪しいと思います。黒牛肉の串焼きが

 そんなに安いはずがありません」


「何言ってるんだ、超大特価と書いているじゃないか。よし、決めたあれを食べるぞ」



少年は自信満々に屋台の前に進み購入すると早速かぶりついた。



「固っ、いや、歯ごたえが結構あるな」


「へへっ、そりゃあ最高級の黒牛肉ともなればもちろんですよダンナ」


「うーん、しかしいつも食べているのとは全く違う」


「へへっ、またのご利用お待ちしています、へへっ」



少年は食べながらアルバートの元へと戻るがあまり元気が無く

騙されたことに気が付いたようだった。


 

「ロック様、一流の冒険者ともなれば金銭などいくらでも入ってきます。

 落ち込む必要などありませんよ。」



少年はその言葉を聞くと、次第に元気を取り戻していったようだった



「そうだな、うん!伝説の冒険者の俺にとってこんなことは大したことじゃない!」



青年はその言葉を聞くと満足そうに頷いた



「さあロック様、冒険者ギルトへ向かい冒険者登録をしてきましょう」


「よし!伝説の冒険者ロックのスタートだ!」



二人の冒険者のスタートはこれから始まる













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